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食のコラム&レシピ

【半歩プロの西洋料理】 豆を食べる日々①

01<西洋>半歩プロの西洋料理

2016.04.27

【半歩プロの西洋料理】ってどんなコラム?

 最近、豆をよく食べるようになった。理由は単純で、年を取ったからである。親が「夕食時に肉を食べると胃にもたれて夜に眠れない」と言い出したり、切り身で売っている魚の一切れが「大きすぎて食べきれない」と言って1/3、半分といった具合に私の皿に積み上げるようになったりしたのである。必然的に私の食べる分量が増え、体重がどんどんと増えてしまうことになる。で、短絡的に肉や魚の総量を減らして大豆や大豆製品から減った分のたんぱく質を補おうと考えたのだが、よくよく調べてみると乾燥した豆をそのまま食べるわけではないので、肉や魚に比べると3倍4倍の量をとらないと補うことができないということがわかった。そのため「いかにたくさん食べさせるか」と「いかに既存の料理に紛れ込ませるか」の二つを課題に挙げて日々の食事に取り組むこととなった。

懐かしいMOOKを引っ張り出してみました。


 「いかにたくさん食べさせるか」という面では、豆を主材料・副材料にした料理を日々の食事の中に組み入れることとし、同じ料理のくりかえしとならないように25年ほど前に料理の撮影に加わった昔懐かしいムック本を書棚の奥から引っ張り出してバリエーションを増やしたり、惣菜として販売されている煮豆を常備したりすることとした。

 

おそうざいの煮豆以外にも素材として売られている豆があり、これが便利です。


  「いかに既存の料理に紛れ込ませるか」という面では、従来はサラダにドレッシングやポン酢を使っていたのだが、豆腐をベースにしたマヨネーズ状のディップを作ってそこにトマトや粒マスタード、香草などを加えて味のアレンジを加えることにしたり、野菜と肉の煮物や炒め物は肉の量を減らすか無くして薄揚げを加えたうえで、油脂や調味料の分量を控えてだしのうまみを利かせた味付けにして軽く食べやすくしてみたりしてみた。

充填タイプの豆腐は少なめの分量なので、小分けして使いやすい。

 

本日は昆布だしとポン酢、オリーブ油で和風のソース

 こうした工夫をする中で、ベーコンやハムを使っていた料理の中にも薄揚げを使ってみると、あっさりとした口当たりで食べやすいものになるものもあり、食卓に並ぶもののバリエーションが増えることとなった。

ベーコンの代わりに薄揚げを使ったパスタはあっさりめで好評

 これらと並行して数種類のおかずの中に若取りした青い豆(絹さやとかさやいんげんとか・・・)や豆苗などのように少しでもたんぱく質を多く含む素材を何かの形で加えることにしたり、ナッツやごまなどを多用したり、サラダなどに使用する用途で市販されている蒸した豆を間食するように進めたりすることにした。考えてゆくと様々な工夫ができ、今後は粉豆腐や大豆たんぱくなどを使った料理にも手を出してみようか?とも思っている。

現在、試行錯誤中の粉豆腐(粉末の高野豆腐)を使ったミートソース風?のパスタ・・・?

ちょっとした思い付きを試してみる楽しさを思い出しつつ、試行錯誤の中で生まれた我が家で好評なパスタをふた品紹介してみたい。