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食のコラム&レシピ

【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】 豚角煮で日本料理

05<日本>それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪

2010.11.23

【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】ってどんなコラム? 

●豚角煮●

 今回は角煮のお話……
 とろとろに煮込んだ角煮は、口の中でジュワーッとうま味が広がり、こってりしているようで意外とさっぱりとした味わいがあります。
 豚の角煮はもともと中国から伝わったとされ、「東坡肉(トンポーロウ)」という料理が和風にアレンジされたものです。沖縄の郷土料理であるラフテーも元は同じです。
 この角煮の作り方で共通するのは、じっくりと柔らかくなるまでゆでて余分な脂を落とすことにあります。使用する部位は三枚肉(バラ肉)なので、脂肪が多く含まれているため、さっぱりとした味わいにするには必要不可欠な作業です。
 そして、ゆでるときに辻調では秘密兵器を使います。それは「おから」です!
 意外に思うかもしれませんが、おからを使ってゆでると、三枚肉から出た脂とアクがおからに吸着し、肉にからみつくのが防げたり、肉のうま味を逃すことなく柔らかくゆで上げられたりします。
 おからは「卯の花」として料理に仕上げて食べるのが一般的ですが、このように材料をゆでるときに用いる方法もあるので、覚えておくと重宝します。 

 辻調の作り方でもう一つ特徴的なのが、ゆでる前にフライパンで焼くという工程が加わることです。
 一般的な作り方では、かたまりのままゆでて、適当な大きさの角に切り分けて煮込みますが、焼くことにより香ばしい香りがつき、仕上がりに煮汁がからみやすくなって照りよくなります。また、焼いていくうちに余分な脂も抜け、いっそうさっぱりとした味になります。
 味つけをするとき、基本は砂糖やみりんと醤油を使って甘辛く炊き上げますが、煮汁の中にフルーツやジャムなどを入れると、味に深みが出て美味しくなります。そして、甘辛い味を引き締めてくれる練り芥子も少し添えたいですね。
 何といってもこのような煮込み料理は、たくさん作ることで美味しさが増します。大勢の人たちとパーティーなんかをするときに、食卓に並べるのも喜ばれます。


 <このコラムの担当者>
なにわのB級グルメ!粉もん大好き! 橋本宣勝
辻調の御言持(みことも)ち 重松麻希

<このコラムのレシピ> 豚角煮

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