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『落語食堂 らくしょく』開店!(49日目)

新聞
落語食堂

2016.07.05

毎日新聞夕刊(関西版)7 /5(火)号に掲載されている『落語食堂』
さて、落語食堂<らくしょく>開店です!





今回は「菊江仏壇」

大旦那は、息子の若旦那の道楽が過ぎるので、器量もよく貞淑な「お花」という女性と結婚させた。
ところが、若旦那は菊江という芸鼓に夢中、そのうち気を止んだお花が病気で実家に帰る。
見舞に行かず、家に菊江を呼び、宴を開く若旦那。豪華な料理がたくさん出される。

そこで、見舞から父親が帰ってきて、あわてた若旦那は仏壇に菊江を隠れさせる。

お花が死んだことを告げた父親は、掛け軸を出そうと仏壇をあける。

菊江の姿を見て、お花の幽霊だと父親は思い、成仏するように言う。
すると菊江(幽霊)が、「私も消えとうございます」・・・・・



今回の落語の世界を料理で表現してくれたのは、
日本料理・竹本先生

撮影と対談の場所は、辻調理師専門学校の別館・新校舎で行われました。
日本料理のレストランシミュレーションの教室です。
それでは、対談スタートです!

菊江仏壇にはたくさんの料理が登場しますが、さてさて。



竹本先生はどの料理を作ろうか、ワクワクしたそうです。
ちなみに、前回の天王寺詣りには料理が一切出なかったので、
余計にわくわくしたそう。




まずは、本日のお酒から。
広島県のお酒「宝剣」です。

竹本先生は広島県出身なので、地元のお酒を吉坊さんにおススメしました。




一品目です。
「鱸(すずき)の洗い」



とここで、吉坊さんは緑の薬味が気になりました。


吉坊さん: 「これは何ですか?」
竹本先生:「ナスターチウムといいます。どうぞ食べてみてください。」


とまどいながらも、口に入れる吉坊さん。


うん??
ちょっとピリっとします。



夏には、こういう薬味がいいですね。


竹本先生:「夏・大阪・白身といえば鱸。梅肉をしみ込ませた梅醤油、もしくは芥子酢味噌で
召し上がってください。」




吉坊さん:「夏だな~」


夏らしいさっぱりした料理ですね。

吉坊さん: 「けんも細いですね。どうやったらできるようになりますか?」
竹本先生:「すぐには中々できませんねぇ」



実は吉坊さん、内弟子時代に桂むきができたそう!

何でも吉坊さんより前の内弟子の方が元・料理人だそうで
そこから桂むきはお弟子さんの仕事になったそうです。


吉坊さん:「学生さんが、見てないところでちゃんとやっているかというのは分かりますか?」
竹本先生:「わかりますね。手を抜いているのも分かります 笑」
吉坊さん:「先生も学生も同じ道を歩いているから、分かる。噺家も同じですね。」
竹本先生:「見えないところで、努力をしている学生が最後は笑うかも。」

とここで、吉坊さんが「ちなみに、先生はどんな学生でした?」
竹本先生:「僕は要領がいい方です 笑」
吉坊さん: 「要領も、いいものがある。師匠の動きで、自分の動きを決めたり。」


こんな風にお話していると、料理人と噺家は共通点が多いんですね。


2品目です。「まぐろつけ焼き」 



見た目はお肉のようです。
吉坊さん:「カツオのたたきのような。でも、玉ねぎがあることで肉っぽいです。
お酒のすすむ料理ですね。」





ここから、「食」のお話へ。

吉坊さん:「どんなに忙しくても、「食べる時間」を大切にすること、
そういう先輩を見るといいなぁと思います。」

時間は作るもの、ですね。本当はなかったとしても、余裕のある方はステキです。
ところで、今日の吉坊さんは中々お酒が進んでいるような 笑


最後の料理です。「車海老変わり天ぷら」



蓮根を桂向きにし、車海老の回りに巻いています。


吉坊さん、蓮根の桂向きにびっくりして
どんな風にしたのか先生に聞いています。




おや、興味深々のようで・・・










吉坊さん: 「お酒がすすむ料理ですね~」
竹本先生: 「このお酒、冷やすと辛さが際立つんです。」

とここでお酒を冷やす竹本先生。

竹本先生:「アメリカ勤務から帰って来たら、日本酒が飲みたい状況が続き 笑」

そこから、先生が酒蔵見学に行った話になり、
だんだんと会話が居酒屋のようになっていき、お酒あるある話になりました。


最後に吉坊さん「とはいえ、今日は"仕事"なので飲みました 笑」

今回の落語食堂はここまで。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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次回は、連載50回記念イベント「まんぷく亭」の様子をレポートします!