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連載コラム ビバ!!ベバレッジ
人間は水を口にしないと数日しか生命を維持できません。何でも体の70%以上が水分だとか・・・・それはさておいても、おいしい料理には、おいしい飲み物をあわせたいものです。もちろん食事中だけではなく、寒い日には一杯のコーヒーで体を温め、夜の静寂にもの思う時はブランデーをチビリチビリ。はたまた友人との愉しい会話を盛り上げる生ビール。夫婦で想い出話をする時のダージリンティー・・・・さまざまな場面で皆さんの傍らに、さりげなく登場するのはどんな『飲みもの』でしょうか。このコラムではそんな『飲みもの』の素顔にスポットを当てていきます。決してミズ臭い話ではありません。 チャんと読んでください。
今宵の飲み物 ドライ・マティーニ
世の中にカクテル数あれど、誰もが王様と認めるのがこのカクテル、「ドライ・マティーニ」です。
マティーニは冷凍機が発明されて氷が手に入るようになった19世紀後半に誕生したと言われており、カクテル創世期から定番になっているカクテルのひとつです。アルコール度の高いジン(40度くらい)と薬草の風味と苦味などを持つワインの一種であるヴェルモットで作られるため、甘さがなく、ジン本来の風味と強いアルコールが味わえます。

このカクテルの特徴はなんといっても「シンプルさ」です。主材料の2種のお酒のバランスだけで作られる、シンプルがゆえに難しく、奥の深い逸品です。しかし、シンプルである為に手を加えることもたやすく、基本的なレシピがあるものの、多くの派生カクテルがあります。分量の調整だけにとどまらず、作成法をステアでなくシェークに変えたり、別の酒を加えてみたり、果てはベースのお酒を変えてしまうなど、マティーニと名の付くカクテルは200とも300ともいわれており、とんでもない広がりを持っています。

昔のレシピはドライジン 2/3、ヴェルモット 1/3で作られていましたが(誕生時はジン1/3、ヴェルモット2/3であったといわれています)、だんだん辛口化が進み、いまではドライジン4/5、ヴェルモット1/5で作るのが基本分量のようです。ただし、飲み慣れれば飲み慣れるほど辛口を望むようになり、ヴェルモットの少ないものを好む傾向があります。マティーニ好きは一人ひとりがこだわりを持ち、自分のレシピを持っている場合が多く、ジンはどこのメーカーのものだとか、ヴェルモットやビターズは必要ないとかいわれる方も多いようです。

では私が好きなマティーニのレシピを紹介しましょう。それは「エクストラ・ドライ・マティーニ」という名前のもので、ベーシックな材料(2種の酒とビターズ)をすべて使った、マティーニの中では最も辛いタイプのものです。材料としてゴードン・ジンとチンザノ・エクストラ・ドライ・ヴェルモット、オレンジ・ビターズを使用します。

  1. ミキシンググラスに氷を入れ、ヴェルモット適量とビターズを一振り加えます。ステアして氷を洗うのと同時にミキシンググラスを冷やします。
  2. ストレナー(氷を漉す道具)を使って中の液体をすべて捨てます。
  3. ミキシンググラスにジンを入れてステアし、キンキンに冷えればカクテルグラスに注ぎます。
  4. スタッフド・オリーブをいれ、レモンピール(10円玉くらいに切り取ったレモンの皮)をグラスの上で絞ってレモンの風味をまとわせます。

このレシピなら、極辛口で日本刀のようなキリッとした切れ味を持つマティーニになります。ヴェルモットやビターズはごく少量しか入りませんが、無いと味の複雑さがなくなり、ジンのアルコールだけが目立つカクテルになってしまいます。

さて、ここで、せっかくの機会なので、ホテルのトップバーテンダーの方にご協力をいただき、学校とは違ったバーの独特の雰囲気、私とは違った優雅な身のこなしを写真でご覧いただきたいと思います。
カクテルを作成してくださるのは、リーガロイヤルホテル1F「リーチバー」マネージャーの古澤孝之さんです。古澤さんは「2001年 HBA・JW&S社 共催カクテルコンペディション  スミノフウォッカの部」の優勝者で、他にも多数のカクテルコンテストで優勝されています。リーチバーでは古澤さんがいろいろなコンテストで優勝されたカクテルを飲むこともできます。また、辻調グループ校ではカクテルの授業を担当していただいています。
(リーガロイヤルホテルのHP http://www.rihga.co.jp/osaka/index.html

リーガロイヤルホテル1F「リーチバー」   マネージャーの古澤孝之さん

リーガロイヤルホテル1F
「リーチバー」

 

マネージャーの古澤孝之さん


マティーニは多くのファンを持つカクテルだけに、映画などにもたくさん出演し(?)、多くの逸話も残っていますが、そのなかで007シリーズに登場するマティーニをつくっていただきました。


ボンド・マティーニ
007シリーズにもよくマティーニは登場します。ウォッカを使用し、ステアでなくシェークするのがボンドスタイルです。シェークすると液体に空気が含まれる分、口当たりがまろやかになります。ただ、マティーニは「シャープな切れ味」が命だと思う私は「それなら別のカクテルにしろ〜!!!」といつも憤慨してしまうのですが。
それに、なぜ英国紳士のボンドが自国の酒であるジンを使わずロシアのウォッカを使うのでしょう?なぞです。
一方、2006年に公開された「カジノ・ロワイヤル」では、ジン、ウォッカ、キナリレを使ったマティーニをボンドが飲んでいます。歴代のボンドも個々にこだわりを持っているようです。
   

今回はウォッカ・マティーニをシェークした ボンド・マティーニです。


ほかにも、マティーニにまつわる有名人の逸話には、こんなものがあります。
チャーチル・マティーニ
イギリスの首相だったウィンストン・チャーチルは、マティーニにヴェルモットを入れることなく、ヴェルモットのビンを見ながらジンを飲んだそうです。ただし、ヴェルモットを正面から見るとカクテルが甘くなりすぎるので、横目で見て飲んだとか。
モンローとマティーニ
マリリン・モンローの映画「七年目の浮気」でモンローがマティーニを注文し、辛かったため(辛さが信条のカクテルなのに)バーテンダーに砂糖を入れるようにお願いするシーンが有名です。その言い訳に「私の故郷、デンバーではマティーニに砂糖を入れるのが普通よ」というのも彼女らしい台詞ではなかったでしょうか。
最後に、少し前に流行した特別なマティーニを古澤さんに紹介していただきましょう。
フルーツマティーニ
大きめのボストン・シェーカーを使用します。まず、ボストン・シェーカーにフルーツを入れ、ペストル(すりこぎのようなもの)でつぶします。それにジンを加え、シロップで甘さを調整した後にメタルトップ(金属製のふた)をし、シェークします。最後にバーズネスト(粗い茶こしのようなもの)で漉しながら大き目のグラスに注ぎます。 使うフルーツはその時期のものが良く、イチゴ、マンゴー、キウィ、パイナップル、洋ナシ、桃、メロンなど柔らかいものが適しているようです。とても美味しいカクテルですが、フルーツによっては高価になることはご承知ください。
今回はイチゴを使ったフルーツマティーニを作っていただきました。イチゴの酸味と甘味の調和が素晴らしく、お酒であることを忘れてしまうくらい口当たりの良いカクテルになります。

マティーニには世界共通のレシピは必要なく、一人一人がおいしいと思うレシピが世界最高のマティーニである、すばらしいカクテルです。 ハマってしまえば抜け出すことのできないマティーニの世界が皆様を待っています。
では、どこかのバーで(できればリーチバーで)、マティーニを片手にお会いしましょう。





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