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	｢半歩プロ｣をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。｢フレンチって難しくないよね｣｢語るで～！｣｢対談がしたい！｣｢研修先のレストランではなー｣。えー、お話し中すみません、それは｢家庭でできる｣料理なんですよね？みなさーん、聞いてますかー？だからテーマがあるんだってばっ！守って下さいよ～っ！

なんとなくおなか減ったなぁ。。。と思ったときに浮かんでくるもの。
甘いものや塩味のもの、日本人だったらお煎餅をボリボリ、若者はポテトチップをバリバリ、お母さんが作ってくれたおにぎりや、サンドウィッチ、甘いものだったらケーキやアイスクリームなどなど。コンビニに行けば、肉まん、あんまん、おでんやフランクフルトなどなど。今おなかが空いていたら、よだれが出そうなものばかりですね。豪華なフランス料理とはかけ離れていますが、フランスの普段着の軽食を紹介しましょう。

上：ツナ、トマト、ゆで卵、オリーブ入り
下：ハム、チーズ入り

トップバッターは「サンドウィッチ」。日本で売られているような食パンタイプのものもありますが、よく見かけるのは、バゲットタイプのサンドウィッチ。バゲットを半分に切り、その間にハム、チーズ（定番）や鶏肉、ツナ、トマト、サラダ、マヨネーズ、マスタードやピクルスなどをはさんだいろんな種類があります。そっけない袋に入って手渡されます。一見美味しそうに見えるのですが、パンが硬くて硬くて、カリカリに焼けた表面は、食いちぎった切り口が鋭くなって、口の中が切れそうになるわ、あごは疲れるわ、くずが周りに飛び散って汚くなるわで、いいとこなしの食べ物のようですが、食べ始めたら必死。夢中になってそれまでの苦労を忘れてしまうほど、噛めば噛むほど魅力的な食べ物に思えてきます。

ショーケースの中にさまざまな種類の
サンドウィッチが積み重なっている

街角や駅の売店で売られているサンドウィッチ、フランスのTGVと呼ばれる新幹線の中で、どれだけ食べたことか。。。長時間の列車での旅ではよくお世話になりました。そのベースになるバゲットは、どこに行っても間違いなく美味しく、このバゲットが美味しくなかったらこのお話は語れないでしょう。

さて、２番手は日本でもかなりの市民権を得ている「キッシュ」と呼ばれる塩味のタルトです。サクサクとしたパイ生地を焼いた上に、アパレイユと呼ばれる卵の生地を流してさらに焼き上げます。

中身は色々、キッシュのバリエーション

定番は、やはりロレーヌ風と呼ばれるベーコンとチーズが入ったものです。これはロレーヌ地方だけではなくフランスのあちこちで見かけることができます。それ以外には、ほうれん草、玉ねぎ、アスパラガス、ポロねぎなどの野菜や、ツナ、海の幸などさまざまな具材でチャレンジすることができます。日本でもデパ地下やおしゃれなカフェで売られていますが、こちらは少々、小洒落た包装をしてくれたり、小綺麗な盛り付けをしているお店がほとんどです。それに対して、フランスの街角や、惣菜屋、パン屋などでは、色気のない紙に包まれて渡されるのですが、それがいい味わいを出してくれたりもします。

気合が必要！山盛りサラダとキッシュ！

写真のキッシュはアルザス地方に旅行に行ったときのものですが、お皿の白い部分がないくらいに山盛りにされたサラダ類。軽食というよりは、こうなったら本気で取り掛からないと食べ切れません。さすが「農業国フランス」だなぁと思います。キッシュはブランチ、昼食、軽食として、またパーティーなど、いろんな場面で食べられる万能選手なのです。

３番目はフランスのカフェなどでよく出てくる、「クロック・ムッシュ＆マダム」。どのようにして生まれたのか、なぜこのような名前が付けられたのかは定かではないのに、有名な軽食メニューで、日本でも某コーヒーショップなどでは取り入れています。1910年にはフランスのカフェで登場していたそうです。簡単に説明すると、「フランス風ホットサンド」。パンの間にハムとチーズをはさみ、上からホワイトソースをかけて表面をオーブンで焼き上げます。これが「クロック・ムッシュ」。そして、その上に目玉焼きを載せると「クロック・マダム」という名前に変わります。どうして「ムッシュ」や「マダム」なのかわからないのですが、フランスらしいのは表面にホワイトソースをかけて、焼き色をつけているところでしょうか？ここまで読んでお腹が空いた方は、ぜひお試しください。J' ai très faim !!!（お腹空いたよぉ！！！）

このコラムのレシピ

コラム担当

		クロック・ムッシュ
		クロック・マダム
		オリーブのケーキ

		アンチ・エイジング隊長
		高橋晶子

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