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白い羽という意味を持つ『Aile Blanche』。オーナーの小川智寛さんが、弟であるソムリエの小川雅之さんと共に、07年3月9日に開店したフランス料理店です。「私にとって初の独立開業ですので、初心に返るという気持ちもあって白をイメージしました。羽のように天へ昇るという意味もこめられています」と、智寛さん。営業は夜のみ。メニューは6,300円・8,400円・10,500円の3コースが基本。22時からはアラカルトも提供します。
寿司屋を営む家庭で育った智寛さんが、フランス料理人を志すきっかけとなったのは父親が持っていた西洋料理の本。寿司職人であった父親が、実はフランス料理のシェフになることを夢見ていたことを知って、その思いはより強まったとのことです。辻調理師専門学校を卒業後は、箱根のオーベルジュ『オー・ミラドー』へ就職。しかし、連日の激務をこなす中で体調を崩したことから、一度は『オー・ミラドー』を辞めて実家へ帰ろうと考え、父親に電話をかけたそうです。
「そうか、じゃあ辞めて戻って来い。その代わりもう二度と包丁は持つなよ。」
父親の言葉を聞いた智寛さんは、やはりシェフになる夢をあきらめきれず、踏みとどまる決意をしました。
「この厳しい時期があったからこそ、後に続く修行にも耐えることができた」と語る智寛さんは、その後フランスに渡り、言葉が通じないながらも必死に腕を磨きました。帰国後、大崎の『ラフェ・クレール』の料理長を経て、満を期しての独立を果たします。一方、弟の雅之さんは今は無き東京・恵比寿の名店『タイユヴァン・ロブション』(現『シャトーレストラン ジョエル・ロブション』)での勤務経験があるソムリエ。「独立の際は一緒にやろう」という兄弟の夢が実現し、現在は『Aile Blanche』のマネージャーを担当されています。
『Aile Blanche』の店内は、店名の通り、壁やイス、テーブルクロスは白で統一された清潔な造り。テーブル席の他に、カウンター席があります。カウンター席では、智寛さんが料理を作るところを間近に見ながら食事を楽しむことができます。その他に個室もあり、食後のコーヒーとデザートをこちらで楽しむ方もおられるとのこと。個室には両手を挙げた“金の招き猫”が飾られています。「お金とお客を招く」という縁起のよいもので、開店後に父親が贈ってくれたものだそうです。「店のインテリアとは合わないけれども、父親が贈ってくれたものなので、どこに飾るか悩みました。でも、不思議なことにこの招き猫が来てから、お客様の予約が増えてきたのです」と、智寛さん。お父様の想いが込められた招き猫が、ご利益を与えてくれるなんて何とも素敵な話です。智寛さんが料理を作り、雅之さんがワインとサービスを担当。この店の居心地の良さと温かさは、二人の息のあった連携とご両親の愛情を感じられるからなのでしょう。
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