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今月のZOOM UP - The special edition of a restaurant
東京・麻布十番「Aile Blanche」【2007.7.26】
食後に暖かな余韻が残るフランス料理店
麻布十番 『Aile Blanche』
住所:港区麻布十番2丁目8-10 パティオ麻布十番5F
TEL/FAX:03-5439-4338 (16:00以降)
営業時間:18時〜翌3時(L.O翌2時)
定休日:日・第2月曜日



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   「フランス料理というと胃にもたれるとか、重たいイメージがありますよね。それを払拭したかったのです。そして、食べ終えた後、全ての人に料理の余韻が残る味に仕上げています。」
智寛さんは“体に優しいフレンチ”を目指し、まずは水を厳選。調理用には、宝石・鉱石セラミックスを介してつくられるミネラルウォーター“エレン水”を使用。メニューによっては、故郷である福井県内の酒蔵から取り寄せた仕込み水を使います。塩はフランス・ブルターニュ地方の名産であるゲランドの塩や、ペルーの標高3300mの高地から取れるインカ塩などを素材によって使い分けます。野菜は、契約農家から直送される無農薬野菜がメイン。魚は日本全国の漁港(北海道、岩手、市川、三重県の志摩、愛媛、山口、駿河、淡路、下田など)で水揚げされた天然物を、肉はラカン産の仔鳩、ビュルゴー家のシャラン鴨、松阪牛、鹿児島県の黒豚など、名だたるブランド食材を厳選して使用します。
   料理には塩梅という言葉がある通り、塩味と酸味の加減が味付けのポイントとされていますが、甘味も大切な要素として捉える智寛さんは、季節の果物を用いて甘味と酸味をプラス。フォアグラにはマンゴーやプラムやイチゴを、鴨にはチェリーなど自然な甘さと豊かな香りを添えることで、風味の奥行きをさらに広げてくれます。
智寛さんは調理の際に、スチームコンベクションやブラストチラー(冷却装置)、真空調理など最新の調理器具を積極的に利用します。「最新調理器具を使うことで、従来よりも栄養や香りを逃さずに調理ができます。また、仕込みが行いやすいのでメニューのバリエーションが広がりますし、衛生面でも安心できます」と語ります。
   智寛さんが作る料理を更に盛り上げてくれるのが、ソムリエの雅之さんがセレクトしたワイン。ワインの持ち込みもOKで、グラス1つにつき1,050円というユニークなシステムです。
   兄弟二人が織り成す素敵なレストラン『Aile Blanche』にて、心地よい食事の時間をお楽しみください。




10,500円のコースより
 

暑い夏の日は、疲れを癒すトマトを使用したガスパッチョからスタート。パイナップルの自然な甘味と酸味が効いた爽やかなアミューズです。


金目鯛のタルタルに白髪葱とビーツ、シブレットを添えたもの。新玉葱のスープはブイヨンを使用せず、野菜の旨味を生かしています。白身魚と葱は和食や中華にも見られる組み合わせで、相性の良さは抜群です。



小川氏の故郷、福井県内にある酒蔵から直送される仕込み水を使用した野菜のアスピック。こちらの料理もブイヨンを使用せず、素材の味を大切に仕上げています。野菜の色合いも美しく、まるで絵画のような一皿です。

ふっくらと焼き上げた帆立貝と柔らかなカエル腿肉のポワレ。上質なバターを贅沢に使用したなめらかなジャガイモのピューレをソースのようにからめていただきます。

フォアグラは形が崩れやすいため、表面を素早く焼き固めた後にオーブンへ入れ、じっくりと時間をかけて加熱します。甘酸っぱいマンゴーのソテーと共にいただきます。口の中で優しく溶ける舌触りが印象的な一品です。

表面を香ばしく焼き上げた平目に合わせるのは、軽い口当たりのクリームソース。添えられた緑の野菜とのバランスも絶妙な一品です。

コラーゲンたっぷりの豚足を5時間かけて加熱。豚足は、ナイフ・フォークをいれると抵抗もなく身がほぐれる程煮込んでいるのに、形がまったく崩れていないのはスチームコンベクションによる加熱だからこそ。爽やかな生姜風味のソースと、酸味と甘味をバランスよくまとめた杏子のピューレが、メイン素材の風味をより引き立たせます。

優しい火加減で長い時間をかけて加熱することで、ジューシーに仕上げた鴨肉のロティ。ルビーポートワインを用いた赤いソースは、風味はもちろん見た目にも印象的で、料理の締めくくりに相応しい華やかさを演出しています。

アールグレイの香り高いクリームブリュレ。まずはそのままの味わいを楽しんでください。上に乗せたオレンジピールと合わせると、印象の異なった美味しさを楽しめます。

カットしたメロンを真空調理法によってシロップで漬けたもの。加熱せずに甘味を加えているので、素材そのものの香りを損なわずに仕上げています。ジュレを添えた夏らしいデザートです。

南国のフルーツ、ココナッツとマンゴーの相性の良さは抜群。お腹が満たされていても、ついつい口に運んでしまう美味しさです。

食後のプティフールは生チョコレートとフィナンシエ。コーヒーや紅茶と共に食後の余韻を最後までしっかりと楽しんでほしい、というシェフの心配りが伝わります。
※ 【ライター・プロフィール】
石田 千代:
エコール 辻 東京 日本料理課程を卒業後、フード系編集プロダクションへ就職。後に(株)フードリンクへ転職し、「飲・食・店」新聞フードリンクニュース 編集長として勤務。2005年1月よりフリーランスのフードライターとして独立。現在、月刊食堂、居酒屋(発行 柴田書店)、日経レストラン(発行 日経BP社)、dancyu(発行 プレジデント社)等に執筆中。おいしいものを求めて、美食道を邁進する日々。
 
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