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【ビバ!ベバレッジ】スペインの冷たいコーヒーメニュー
2012年09月07日

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<【ビバ!!ベバレッジ】ってどんなコラム??>



9月になりましたが、まだまだ冷たいドリンクが恋しい日が続いていますね。
真夏に熱いコーヒーも良いですが、冷たく冷やしたコーヒーもまた、違ったおいしさがあります。
今回は冷たいコーヒードリンクをおいしく入れてみましょう。

 

まず、いつもより香りや味が濃厚なコーヒーを入れます。

 

そのポイントは
①コーヒー豆の焙煎度を高くする(焙煎時間を長くする)
②コーヒー豆の挽き目を細かくする
③抽出1回あたりの湯量を少量にし、抽出に時間をかける
④適切な温度で抽出する
この4つです。

 

①では、焙煎を終了させる『煎り止め』を見極める事が大切です。産出国や地域、コーヒーノキの品種、精製方法によってどこまで加熱させるかのストライクゾーンがあり、このストライクゾーンを過ぎてしまうと香りも味も弱くなります。

 

②については、同じコーヒーでも細かさが違うだけで出来上がったコーヒーの香りや味の強さが違います。できるだけ細かくすることで香りや味が引き出されやすくなります。

 

③は、少量づつお湯を注ぐことで、コーヒー豆にお湯が滞留する時間が長くなり、濃厚なコーヒーが出来ます。

 

④は、①の焙煎度合と関係があります。焙煎度合いが高い場合、抽出温度が高すぎると苦味が強くなってしまいます。よって、お湯の温度をコントロールすることが大切です。

 

また、①~④のポイントは、出来上がったコーヒーの香りや味に雑味を出さないことにも繋がります。



次に、抽出後のコーヒーの冷却です。これには2通りの方法があります。
容器に氷を入れたところに抽出したコーヒーを入れて冷やす『オンザ・ロック式』と、抽出したコーヒーを容器ごと冷却する方法です。後者は氷が溶けない分、濃厚なコーヒーが出来ますが、どちらも短時間で冷却することが香りを逃さないポイントとなります。



イタリアではエスプレッソコーヒーを冷たく冷やしたドリンクを『カッフェ・シェケラート』と呼びます。これは、抽出したエスプレッソコーヒーに砂糖を入れてシェーカーで急速に冷やして作ります。
一見簡単に思われますが、ドリップ式コーヒーと同じく、コーヒー豆の挽き目(細かさ)や抽出する前のタンピング(どれ位の力でプレスをするか)によって香りや味が全く変わります。



一方、スペインには「ブランコ・イ・ネグロBlanco y Negro」と言うドリンクがあります。「ブランコblanco=白」と「ネグロnegro=黒」と言う意味です。

 

作り方はまず、濃厚な味と香りのエスプレッソコーヒーを2杯分抽出し、すぐに氷で冷やします。


 c-10.jpg 



次に、グラスにアイスクリームを盛り付けて、周りに冷えたエスプレッソコーヒーを注ぎます。


c-11.jpg 

 



このブランコ・イ・ネグロを、ドリップ式コーヒーとエスプレッソコーヒーで試してみました。
すると、ペーパードリップで抽出したコーヒーでは、アフターテイストが弱く、アイスクリームには軽すぎる印象でした。
一方、エスプレッソコーヒーの油分を含んだ濃厚さはアイスクリームによく合っていて、アイスクリームとコーヒーの油分がうまく繋がり合ってまとまった印象がありました。



ドリップ式コーヒーとエスプレッソコーヒーの違いはなんでしょう?
ドリップ式コーヒーのペーパーフィルターは油分を吸着するので、抽出されたコーヒーは香りや味に透明感があり、後味が軽いことが特色です。同じドリップ式でもフィルターにネル地を使って少量づつ抽出するネルドリップのスタイルは、より濃厚なコーヒーを抽出することができます。
これらに対して、エスプレッソコーヒーのフィルターは金属製なので、油分はフィルターに吸着せず、全てがコーヒーに含まれます。この油分はコーヒーのまろやかさに繋がります。コーヒーの香りや味には、コーヒー豆に含まれる油分が大きく関係しているのです。



この点はイタリアのドルチェの「ティラミス」でも同じことが言えます。マスカルポーネチーズの濃厚な味と香りには、エスプレッソコーヒーの香りと味のインパクトが良く合います。



スペインでポピュラーな冷たい飲物としては、このコーヒーの他に「グラサード・イ・レモンGranizado y limon」があります。
作り方は、レモンをスクイザーで絞り、細かい氷をぎっしりと詰めたグラスに注ぐと言うものです。


 limon8.jpg



このドリンクのポイントは、雪のような細かい結晶の氷をぎっしりとグラスに詰める事で、長い時間冷たいまま楽しむ事が出来る事です。
また、レモン風味の氷はスプーンで食べても、少し溶けた部分をストローで飲んでも良いスタイルです。スペイン現地では厚手のガラス製グラスで提供されていますが、今回は冷たさをより感じる為に銅製のマグカップを使いました。

 

 

温かいドリンクは飲む前から香りがして口に入れることで味を楽しみますが、 冷たいドリンクは温度が低いために飲む前の香りが弱く、口に入れてはじめて 香りと味を感じます。この点はドリンクを作成するときの香りや味の強さをどれ位にすると良いかを考えるポイントとなるでしょう。
このコラムの担当者

マエストロ 寺尾雅典

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