COLUMN

食のコラム&レシピ

【好吃(ハオチー)!中国料理】 点心って?

06<中国>好吃(ハオチー)!中国料理!

2015.03.13

<【好吃(ハオチー)!中国料理】ってどんなコラム?>



まだまだ寒い日が続いていますがみなさん、如何お過ごしですか?

今年の中国料理テーマは「思い出の料理」という事で、点心を取り上げます。
私は中国料理をやっていますがその中でも"点心"が大好きです。でも点心て何でしょうか?どのようなものかご存じですか?
私自身、点心とは何ですかと聞かれれば、以前は小麦粉を練って作った生地などで肉や甘い餡を包んだものだと答えていたと思います。
もちろんそれらも点心なのですが、中国における点心とは一言でいえば軽食の事なのです。
正式の食事以外のおやつや軽食の事をすべて点心といいます。

点心を大きく4つに分けると以下のようになります。


・鹹点心(シエンティエンシン 塩味の点心) シュウマイや春巻きなど甘くない点心
塩味の点心 塩味の点心


・甜点心(ティエンティエンシン 甘味の点心) あんまん、月餅、クッキー、お汁粉など甘い点心
甘味の点心 甘味の点心
※鹹点心と甜点心が、代表的な"点心"といわれるものです。 


・小食(シャオシー) 軽食の事を点心という観念からすれば、料理であっても、小皿などに盛られて正式の食事以外のタイミングで提供されれば、それらは点心という事になります。 

・果子(グオヅ) そのまま食べられる果物やナッツ類のこと。 またそれらを砂糖漬けにしたものや飴を絡めたもの。
果子


"正式の食事以外の時に、お茶を飲みながらゆっくり食事をするときに食すもの"
それを点心と言っていいと私は思います(考え方はいろいろあると思いますが)。

では本題に戻り、思い出の点心という事で、私がまず思い浮かんだのは小籠包です。
私は以前点心のお店で働いているときに、ひたすら小籠包を包んでいた時期がありました。
最初は生地も薄く綺麗に伸ばせず、仕上がりの形も綺麗にならず、相当練習しました。
自分のできなさにイライラしてすべて投げ出したくなる事も何度もあり、練習し始めて何日間かはなぜか全身筋肉痛だったりしました(たぶん色んなところに力が入っていたんだと思います)。
その練習と苦労の甲斐もあり今では小籠包が一番得意で一番楽しい点心で、作るのは大好きです。

作るのは、と書いたのには、理由があります。
みなさんの中にも小籠包大好きってという方は多いと思いますが、美味しいとテンションが上がって食べ過ぎてしまい、後から気持ち悪くなった事ありませんか?

私は以前友達の家に4、5人で点心パーティーをしようという事になり
シュウマイ、肉まん、小籠包、鶏の蒸し物、クッキーなどを、すごい時間をかけて作りました。普通の家のキッチンで初めて点心を作る人達と一緒に作るのはなかなか大変でした。
そしてやっと完成して、いただきまーすっ!
と食べ始めた10分後、あんなに苦労して作った沢山の点心達がテーブルに残っています。

そうです、その時に気付きました。
私たちの作った点心はほとんど、炭水化物で肉を包んだものばかり!沢山食べられないのです。

そこで沢山食べられる、食べ過ぎても気分が悪くならない点心を考えよう!しかも大好きな小籠包で。
という事で今回は野菜の小籠包を紹介します。
野菜でスープをとり、その野菜(ガラ)ももちろん捨てずに餡として使います。餡にはコクをプラスする為に鶏もも肉も使っています。餡の半分以上は野菜なので安心して食べる事ができます。
小籠包といえば細く切った生姜や黒酢をつけて食べるイメージがあると思いますが、今回はそこも工夫しました!
餡に生姜をたっぷり入れ、マイクロトマトという小さなトマトと香菜を入れました。そうする事で噛んだ瞬間、生姜と香菜の香りがふわっと漂い、マイクロトマトがプチッと弾けて程よい酸味になり、そのままパクパク何個でも食べられてしまう点心にしました。

今回のレシピには過去に紹介されている小籠包のレシピを貼り付けていますので、煮凝りや生地の作り方などはそちらを参考にして作って下さい。

担当者情報

このコラムの担当者

山中 梨恵子

このコラムのレシピ

野菜小籠包

バックナンバー

2009年8月まではこちら
2009年9月からはこちら