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【日本料理一年生】 42時間目 出し巻き玉子
2012年06月06日

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<【日本料理一年生】ってどんなコラム?>

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●出し巻き玉子● 

 今回まで40回以上にわたり、「日本料理一年生」では、色々な日本料理をお伝えしてきました。ところが、見直してみると日本料理の基本的な料理を何品か紹介し忘れていることに気づきました。しばらくは、こういった料理についてお話します。今回は、玉子料理の代表格である「出し巻き玉子」です。

  さて、みなさん、鶏卵を使った料理を書き表すのに「タマゴ」という漢字をどのように書きますか?「卵」ですか?「玉子」ですか?
 私どもの学校では、材料名として記入するときは「卵」と書き、料理名は当て字もOKと考えて「玉子」でもよいという独自の規定をしています。

 今回お話しする「出し巻き玉子」は、塩・薄口醤油・味醂で薄めに味つけしただし汁を、卵の量の1/2~同量加えて焼いたものです。焼き上がりがフワフワで、箸で切ると中からだし汁がジワーッと出てきます。主に関西を中心とした地域で好まれるようです。
 京都の仕出し屋さんあたりでは、だし汁に水溶き葛粉を加えて、手前から向うに巻く方法で作られます。でん粉を加えることでだし汁を蓄え、手前から巻くことでしっかりと巻き込めるためで、冷めてもおいしく、ジューシーな「出し巻き玉子」ができます。
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 一方関東では、だし汁があまり入らない、俗に「玉子焼き」といわれるものの方が好まれるようです。砂糖や味醂を加えて甘くしてあり、焼き上がりも結構しっかりしています。
 在タイ日本大使公邸に勤務の時には、関西風は朝食会用に、関東風は夕食会の前菜や弁当にと、両方を献立に応じて使い分けていました。大使は関東のご出身だったので、やはり「玉子焼き」風のものが好物のようで、設宴の献立の前菜に加えたときなどは、仕込みのころに調理場にお見えになり、「小谷君、これいいかな?」とおっしゃっては、ひと切れつままれていました。

 われわれ、日本料理の料理人にとって「出し巻き玉子が巻けること」は、重要な技術のひとつです。本校でも何年か前までは、2学期末の実技試験のテーマでもありました。こればっかりは、理屈でいくら分かっていても、練習しなければできるものではありません。
 ある学生は、市場でダンボール1箱分の卵を買って、放課後毎日練習をしたようです。その卵がなくなる頃、納得のできる「出し巻き玉子」ができるようになったようですが、「しばらく卵は見たくもない。」と言っていました。

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 2009年、辻調グループ創立50周年のパーティーが催されました。
 辻調グループの同窓会であるコンピトゥム事務局から「日本料理として、何か面白いイベントはないですか?」という問い合わせが来ました。
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  以前、「京懐石 和光庵」の平井和光先生が「うちは仕出しが多いから、みんな出し巻きは上手ですよ。」とおっしゃっていたのを思い出し、和光庵VS辻調日本料理女子職員の「出し巻き玉子」対決を行うことにしました。
 和光庵は結野料理長をリーダーとするメンバー。我が辻調は、私がセレクトした松島先生ほか2名で構成する名づけて「辻調チャーリーズエンジェル」。MCは発案者の私が担当しました。
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 当然のことながら、和光庵チームの圧勝でしたが、平井先生の飛び入り参加もあり、大変盛り上がったイベントでした。
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 最後にひとこと。冷めてもフワフワとした卵焼きにするには、少しのマヨネーズを加えるとよいと聞たことがあります。


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このコラムの担当者

タイ語の話せる日本料理のおとうちゃん
小谷良孝

辻調の御言持(みことも)ち
重松麻希

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だし巻き玉子

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