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【ラ・ミーア・マンマ!イターリア!!】イタリア人も日本人も冬は鱈
2011年12月21日

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<【ラ・ミーア・マンマ!イターリア!!】ってどんなコラム?>


ボンジョルノー。皆様、鍋料理のおいしい冬本番となってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?

寒ーい外から帰った時に湯気のあがる鍋料理が待っていると最高ですよねー。親しい人と食べる鍋は、心も体もあったまるーって感じですよね。

 

・・・で、今回のコラムは鍋料理かと思いきや・・なぜか鱈。ペルメッソ。笑。日本ではこの季節には、鍋に入れたりして使うことが多いですよね。ところが、イタリアでは生のたらよりも加工したたらを使うことのほうが多いです。

 

上がストッカフィッソ、下がバッカラです。
上がストッカフィッソ、下がバッカラ

 

加工したたらにもストッカフィッソとバッカラの2種類があります。しかもどちらもイタリア以外の国で加工されているものなのです。こーんなにもイタリアの地になじんでいるのに不思議ですよね。という訳で、ここで少しこの加工したたらの説明を入れさせていただきたいと思います。

ストッカフィッソはそのまま乾燥させたもの(ストッコともいいます)、バッカラは塩漬けにして燥させたものです。ストッカフィッソは北欧のヴァイキングが生み出したといわれていて、「棒状の魚」を意味する言葉が語源になっているそうです。そして、ストッカフィッソを使った料理はイタリアの各地にあるのにイタリアではほとんど生産されていないのです。では、どこからかというとノルウェーです。北欧の冷たくて乾いた空気が乾燥させるのに適しているのですね。この乾燥して長期保存を可能にしたストッカフィッソをヴァイキングが航海中の食料や交易品として利用したところから、16世紀半ば以降ヴェネツィア、ジェノヴァなどの港町からイタリア各地へと広まっていったといわれています。

 

対するバッカラですが、こちらはスペイン語のバカラオ(bacalao)が語源になっているようにスペインからイタリアにもたらされました。

 

余談ですがメニューを見てる時、ちょっと混乱することと言うと、なぜか北東部ではストッカフィッソをバッカラと呼んでいるので・・・結局どっちを使っているの?的になることも・・・(笑)

 

これらの加工だらは保存性に優れていたこともあり、内陸の人々にも伝わり、イタリア各地でその地の郷土料理となっていきました。恐るべし保存食パワー!!

 

前置きが大変長くなってしまいましたが、今回はそんな地味にイタリア各地で食べらている加工したたらの中から、自称辻調の干物女(涙)の私がストッカフィッソを取り上げていきたいと思います。もちろん学校の授業でも加工したたらを紹介する講習もあるのですが、バッカラはお目にかかるものの、ストッカフィッソはなかなか直接目にする機会がございません。果たして如何なるものなのか・・・。

 

そんな思いを抱いたのはイタリアでなく、フランスで・・・。

南仏に滞在していた時に、とあるビストロで出されたのがストッカフィッソのミネストラ(スープ)でした。

 

懐かしさを感じる味でした。
懐かしさを感じる味

 

トマト風味の中に感じる郷愁の想い・・・。日本で言うところの煮干の味噌汁って感じですね。

そんな思い出話がふっと頭に浮かんだのが昨年のイタリア旅行の時、さまざまな食品にあふれるメルカートをカメラ片手にあっちへこっちへウロウロ・・・っあ!カヴォーロ・ネロ(黒キャベツ)だ!プンタレッラだ!!チーマ・ディ・ラーパもある!


見るだけで心がうきうきするメルカート1 見るだけで心がうきうきするメルカート3 見るだけで心がうきうきするメルカート2

見るだけで心がうきうきするメルカート 

 

豆類や穀類も多いなー・・・とそのとき目にしたのが店先にあった小袋。んっと思って摘み上げると干物・・そうです。ストッカフィッソを小分けにしたもの。丸のままが見たい!!そこで魚屋をまわってみたものの・・・ない?あれっ、バッカラ(塩だら)はあれど、ストッカフィッソがない。魚屋には無いの?とさっきの乾物屋に戻り、店内を見れど丸ごとは見当たらない・・・。意を決して、お店のおじさんに丸ごとを下さいとお願いすると、怪訝な顔をしながらも奥からごそごそと出してきてくれました。わーお、でかい、凶器になりそうな堅さ・・・。何でこの旅行者はストッカフィッソばかり買う?そんな不思議顔のおじさんを後にほかの様々な食材を買い込みホテルへ。すべてをトランクに詰め込もうと意気込んでいたところ・・・。臭う、何かが臭う・・。ストッカフィッソが強烈な臭い・・・。服と一緒に持って帰る?そんな服を着た日には自称どころでなく干物女になるじゃない・・・。でも、ココは気合です。袋に何重にもくるみこんでトランクに入れ込み、無事、ストッカフィッソさんの日本入国となったのでした。

 

このレシピを書くにあたっていよいよストッカフィッソさんの出番だと持ち出してきたものの。切り込みは入っているが、解体できない・・・かといって丸ごと戻すには大きすぎる。はぁ~・・・。しょうがない。硬さには硬さで勝負とかなづちで悪戦苦闘・・何とか小分けに成功。道理で小分けにして売られているわけです。

 

解体中1 解体中2
解体中

 

こんな大変なのをイタリアの家庭は家でしているのかしらと、只今エコールに在籍中のイタリア人の父を持つ学生に聞いてみると、ストッカフィッソよりバッカラの方をよく使うとのこと。まぁ、戻すのに1週間かかるとは現代の主婦にはちょっぴり大変?最近は戻したものを売っていたりもするそうです。

そして、このコラムを書く私にとってうれしい一言「鱈の料理は、冬に食べることが多いです」。イタリア人も日本人も寒い季節には鱈。いい終わり方。そこで彼がもう一言、「でも、僕は生の方が好きですけれど・・・」

こらこら、このコラムの意味がなくなります・・・。

このコラムの担当者

三林 千鶴

このコラムのレシピ

たらのヴィチェンツァ風、じゃがいも添え

たらの煮込み、ジェノヴァ風

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