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【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】 春雨入り茶碗蒸し
2016年10月19日

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<【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】ってどんなコラム?>


今回紹介するのは、「春雨入り茶碗蒸し」です。

えっ、春雨? きっと多くの方が、そう驚かれるのではないでしょうか。
でも僕にとっては、この春雨入り茶碗蒸しこそが普通なのです。
皆さんが知っているいわゆる普通の「茶碗蒸し」に初めて出会ったのは、辻調に入学し、授業で茶碗蒸しを習ったとき。
えっ、春雨が入っていない! そのことに、読者のみなさんと同じように驚いたのを思い出します。
当時は普通の茶碗蒸しを、まるでプリンみたいだなと思ったほどです。

調べてみたところ、僕の故郷である丹後半島よりも、鳥取県の一地域のローカルフードとして存在するようです。
どんなルーツで、我が家の食卓にのぼっていたのか、ちょっと不思議です。


春雨入り茶碗蒸し
●春雨入り茶碗蒸し●



10月10日(昔の「体育の日」)の前後に、丹後地方では「秋祭り」が行われていました。
神輿(みこし)が街中を練り歩きます。正確に言うと、担ぎ上げるのではなく、家から家へと曳いて移動するのですが、玄関前に着くと大人たちがその重たい神輿を二度、三度と持ち上げて、家の平和を願ってくれました。

僕の母は職業婦人で、地域で唯一の美容院を経営する、ちょっと知られた美容師でした。
カットやパーマに限らず、花嫁さんの髪型である高島田を結ったり、ウエディングドレスに合う髪型にも対応したりと、当時最先端のセットまで何でもこなす母は、いつもお弟子さんたちに囲まれて「先生、先生」と呼ばれる立場でした。

ところが母は、独身時代から忙しくしていたので、料理があまり得意ではありません。
そこで秋祭りのときは、祖母が料理を手伝ってくれました。
祖母が来る一週間も前から、母は台所を掃除したり材料を確認したりと、夜遅く準備していたものです。
そんな母の得意な料理が、今回紹介する「春雨の入った茶碗蒸し」。これだけは、祖母が合格を出した味でした。

鯛のタイ アイコン

秋祭りの日。料理上手の祖母は、みるみるうちにご馳走を仕上げて座敷に並べていきます。
木箱いっぱいのちらし寿司(鯖そぼろちらし寿司を参照)、色とりどりの煮しめ、焼き目をつけてふっくらと蒸した栗のおこわ、トビウオ、イカ、ハマチの刺身の盛り合わせなど。そこには母の茶碗蒸しもありました。
集まった親戚はみんなお腹がいっぱい。
そのうち神輿を曳いてきた人たちが家に上がって、お酒を飲みながら、料理をつまんでいきます。

手際よく料理を作る祖母の隣で、母はもっぱら助手に徹します。
普段、美容師としては弟子がたくさんいる立場なので、あまり「はい」など言わない母の、「はい、はい」の連呼を面白く、微笑みながら眺めていました。

春雨入り茶碗蒸しは素朴な家庭料理なので、仕上がりの状態をあまり気にせず、楽しみながら作ってください。
春雨の歯ごたえが残っていたほうがおいしいので、作ったらすぐに食べましょう。

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このコラムの担当者

料理で笑顔の花を咲かせたい 西垣富雄

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春雨入り茶碗蒸し

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