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「ウィーン研修日記」 Otto Waguner  オットー・ワーグナー

ウィーン研修日記
連載おやすみ中

2010.02.06

どうも。田中です。
最近、日本から持ってきたウィーン&オーストリアのガイドブックにコーヒーをこぼしました。
ウィーン=カフェの国   
ガイドブックもウィーンの香り満載です!


「芸術は必要にのみ従う」

そう言ったのは、ウィーン生まれの、オーストリア近代歴史に残る、偉大な建築家・都市計画家の
オットー・ワーグナー氏。
???なんか難しいですね。何回か唱えると少し分かるような・・・・分からないような・・・・・。

機能性、合理性を重視する近代建築の理念を表現した新しい造形を目指した、ウィーン分離派に参加した人物でもあります。
???なんか難しいですね。

なので、先にウィーン分離派の説明を簡単にします。
早い話、古いものから新しいものへの革命運動。と言った感じでしょうか?!
・・・・専門家の方に怒られそうな説明ですが・・・・。

もう少し言うと、その時代(19世紀末)芸術の権威であったキュンストラー・ハウス(芸術家協会)から分離し、セッセッション(分離派)と名づけられた別の会派が発足。絵画、建築、工芸、デザインなど幅広い芸術運動を起こした会派・・・と言ったら良いでしょうか?!
(ちなみに、その運動を、ユーゲントシュテールと言います)

そして、そのウィーン分離派の本拠地こそ、こちら!

セセッションです!!
金色のキャベツは、月桂樹の葉をモチーフにした透かし彫り!その下には、

「時代には芸術を、芸術には自由を」

というスローガンが書かれています!なんかステキですね!!
今この建物はミュージアムになっています。
このセセッションを設計したのは、オット・ワーグナーの弟子のヨーゼフ・マリア・オルブリヒ。

さて、長すぎる前説はさて置き、オット・ワーグナー氏の建築物の紹介です。
まずはこちら!

これは、カ-ルスプラッツ駅です。
シュテファン寺院のすぐ近くの駅のシュテファンプラッツ駅の隣の駅です。
駅なの?と言うくらいキレイな建物です。1899年に建てられました。向かい側に同じような建物があり、そこはカフェとして使われています!

お次はこちら!

マジョリカハウスです!
イタリアのマジョリカ焼きタイルを側面に使った美しいアパート。一般住居なので、内部は非公開。
1898年着工。どんな人が住んでいるのでしょうか・・・?
そしてこの建物のお隣、

メダイヨン・マンション!
マジョリカハウスもメダイヨン・マンションも画像だと見えない細かい部分の装飾がとてもキレイです!!
分かりづらいのが残念・・・。

その他にも、水門監視所や、地下鉄シェーンブルン駅のお隣の駅ヒーツィング駅の近くに皇帝一家専用の豪華な駅などなど、オット・ワーグナー建築の建物はまだまだあります。

始め方に少々ふれたユーゲントシュティール。
その運動が起こった本拠地のセッセッション。
今の時代の人間から見れば、すごい建物だな~とか、きれいとか、変わった形で面白いとか、感じ方は様々だと思いますが、当時は、「黄金のキャベツの頭~」と、あざ笑われたそうです。
以前のブログで紹介した、アドルフ・ロース氏同様、新しい時代を切り開く事は大変な事だな・・・・
と、またまた感じる今回のオットー・ワグナー氏の建築でした。

では。
芸術は必要にのみ従います・・・・・。