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毎日新聞連載 -美食地質学入門- 第39講「ジャガイモ」
2021年10月05日

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10月5日(火)の毎日新聞(夕刊)に美食地質学入門が掲載されました。

テーマ食材はジャガイモ


ジャガイモは、日本では北海道を中心に各地で生産されていますが、それぞれの地域や品種により収穫時期が異なることもあり、桜前線のごとく移動しながら貯蔵品も含め年中出回っています。

一般の流通で購入できるジャガイモは約15種類で、その他にデンプン(片栗粉など)やスナック菓子の原料となる品種もあります。
さらに他の農作物と同様、品種改良が進められ新たな品種が生まれています。

今回は北海道・帯広市大正地区の「メークイン」を取り上げました。

栽培場所の土壌(火山灰地)については、対談で触れていただくとしてその他の話題を少し。

ジャガイモは種子からも育ちますが、品質にバラつきが大きいため、種イモから育てるのが一般的です。
ジャガイモ(種イモ)はいくつかに切って植えておくとすくすくと成長し、時期がくると収穫できるので、家庭で栽培されている方も多いと思います。
そのイメージから広い土地で機械を導入すれば、さぞかし効率よく収穫できると思いがちですが、実は病害虫対策をはじめ非常にたくさんの手間と時間がかかります。

人々がコロナウイルスに苦しめられているように、ジャガイモも健康被害が大きな問題で、原因はウイルス、細菌などさまざまありますが、最大の課題は害虫特に寄生生物です。

その寄生生物とは動植物に寄生し被害をあたえる「線虫(センチュウ)」です。
センチュウには非常にたくさんの種類があり、たとえば動物に関しては、人では回虫など、犬ではフィラリア線虫、魚では食中毒の原因になるアニサキスなどがいます。
人の抗寄生虫薬(イベルメクチン)の開発で大村博士がノーベル賞を授与されたニュースはまだ記憶に新しいですが、新型コロナに対する治療薬としても話題になりました。

植物においてもセンチュウは厄介で、今回のジャガイモに関しては「ジャガイモシストセンチュウ」が問題になっています。

この「ジャガイモシストセンチュウ」は根に寄生して栄誉分を奪い、ジャガイモはまともに生育しなくなり、収穫量が激減してしまいます。
さらにこのセンチュウが一度その畑(土壌)に入ってしまうと、駆除するには膨大な時間と手間を要します。
そこで畑に持ち込まないようにするため、このセンチュウに汚染されていない種イモを作る必要があります。
なんと3段階の種芋栽培を経て、ようやく我々の口に入るジャガイモが育てられているのです。
すなわち、
原原種を栽培⇒それを元に原種を栽培⇒さらにそれを元に採種(種芋)⇒そしてようやく栽培へ。

今回は原原種のジャガイモを栽培している農研機構・種苗管理センター・十勝農場のある帯広市のメークインを使ってのフランス料理です。

さて、本題は、巽先生のお話は新聞紙上及び毎日新聞ホームページをご確認ください。


料理担当は 長谷川薫先生です。







▲ヴィシソワーズ
長谷川;私が"フランス料理をやりたい‼"、と思うきっかけとなった料理です。
初めてフランス料理を食べた時の感動を、自分で作ることができる喜びと共に提供しました。
シンプルにじゃがいもの味を賞味して頂く中に、コンソメのジュレで味のアクセントを。

▲色々な食感に火通しをしたじゃがいもの盛り合わせ
長谷川;火通しの仕方、他の素材との組み合わせによるじゃがいもの味・食感の変化を楽しみ、今回のテーマ食材のふるさと"北海道"も合わせて感じて頂きたい一皿。
左下から反時計回りに
・じゃがいものコンフィ ⇒低温でゆっくり火通しをし、ねっとりとした食感とじゃがいもの甘味を感じてもらいたい。
・ポム・ゴーフレット
・じゃがいものニョッキ ⇒ニョッキととうもろこしのシャキッとした食感を合わせ、北海道の大地を楽しんで頂く中にアーモンドの香ばしさを合わせました。
・ほっけのブランダード風、じゃがいものクリスタリンヌ添え ⇒本来は干し鱈で作りますが、今回は北海道の特産品ほっけの干物を使用しました。

▲あじとじゃがいものオーブン焼き
長谷川;じゃがいもはほっこりとした食感に火通し、あじは皮目をこんがり焼き、オリーブのペーストを塗り広げる。
野菜の甘味とあじのうま味、そして少量のオリーブのペーストが塩味のアクセントに。



▲豚スペアリブのビール煮、じゃがいものグラタン添え
長谷川;豚スペアリブは十勝産を使用。
イメージはビールの苦みの効いた洋風肉じゃが。
まずはそのままの味で、途中じゃがいものグラタンとソースを絡め味変を楽しんでいただきます。

合わせるお酒は、十勝ワイン。



次回月のテーマは「カキ」

どうぞお楽しみに。

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