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『落語食堂 らくしょく』開店!(33日目)

新聞
落語食堂

2015.01.06

毎日新聞夕刊(関西版)1/6(火)号に掲載されている『落語食堂 らくしょく』!
今回のお噺は、「しじみ売り」。

ある雪の日に、素足にわらじ履きの小僧がしじみを売りにやってきた。
親方はしじみを全部買って川に流してやり、小僧の身の上話を聞く。
以前ある夫婦を助けたことが、巡り巡ってこの小僧の境遇につながり・・・という人情噺。

お噺に登場するしじみを使って
独特の世界観を作り上げたのは、日本料理の山下彰啓先生


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まずは、10日えびすにちなんでエビスビールで乾杯。
新年早々から絶好調です(笑)


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実は山下先生、昨年末に吉坊さんの寄席を観覧。
あまりもの噺のうまさに感銘を受け、
今回はいつも以上にハイテンションでスタートしました。


さあ1品目は、「箱寿司、巻き寿司」


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親方がかわいそうな小僧に持たせてあげる寿司。
寿司の中面には海苔や椎茸がサンドされています。

「ケラ箱を使って押しながら作るんです。」と山下先生、
ケラ箱のからくりを説明します。


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大阪寿司はしょう油なしで食べられるんですね。


あれ?お噺に出てくるしじみはどこに??

山下先生曰く、「お噺の中ではしじみを川に流してしまうので
しじみを使いたくなかったんですよねぇ・・・」と。

一同「えぇ・・・・・・?!」

「本当は使いたくなかったんだけど、ひっそり入れました。」


よく見ると巻き寿司にしじみが少~し・・・


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「ひっそりと入れた」と何度も強調していましたが、
ただひっそり入れただけでは終わらないのが山下先生。

「しじみ売りなので、"シジミ"ときゅ"ウリ"を入れました。」

はい、さすがです(-_-)


そして、巻き寿司に添えられているさつまいもはレモン煮。


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ここで、お酒が登場。
今回も助手を務めてくれた毛利先生がうんちくを説明します。
なぜこのお酒を選んだのか、山下先生仕込みの洒落で何とか"えびす"に繋げる。


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毎回の登場、ありがとうございます。


そして次は、八寸「宝恵駕籠」


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「開運御守札」
お正月らしく、とても縁起が良さそうですね。

かわいらしい駕籠の中を覗いてみましょう。


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こばんに見立てた金箔付きのからすみや
結び柳にも、色とりどりの食材が。

思わず手に取ってハイチーズ!


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「今回は人情もののお噺なので、温かい料理をと思って」と
焼き立てのアツアツでプルンプルンのたまご焼きを出す演出も。


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「今回は何を作ろうか、すっごく悩みました」と山下先生。

「自分で"しじみ"という選択肢を切り捨てましたからねぇ」と吉坊さんが笑う。


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そんな会話をしながら、「クセ」の話へ。

しじみのようなクセのある食材はどう扱うのか。
「素材の味を残してクセを美味しさに変える料理を考える」という山下先生に
プロの料理人の顔がチラリ。

「人間も同じ。
クセを自分で認識して、それを個性として活かせるとよい」と吉坊さん。

最後に、新年の抱負を述べながら本日も終了しました。


本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今回のレシピはこちら