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中国料理TOPへ好吃(ハオチー)!中国料理! コラム一覧へ
連載コラム 好吃(ハオチー)!中国料理!
北京料理、上海料理、四川料理、広東料理、点心と5つのジャンルを、それぞれ担当の厨師(料理人)、点心師(点心専門家)が、中国での体験を交えながら料理の作り方とそれにまつわる話を紹介します。まずは、基本的な料理から始めましょう。
カキのとうがらし炒め


カキのとうがらし炒め

   
 さぁ、いよいよ牡蠣の季節がやってきました。生牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣鍋など、想像するだけでよだれが出てきそうです。みなさん牡蠣はお好きですか?僕はとっても好きなので、今回は牡蠣の話をしましょう。まず、牡蠣について色々調べてみました。

岩牡蠣を開けたところ  牡蠣は別名「海のミルク」といわれているだけあってカルシウムはもちろんのこと、身体の抵抗力を高め、コレステロール、中性脂肪の増加を抑えるタウリン、各種ホルモンの分泌に必要な亜鉛やビタミン類、鉄もたっぷり含まれ栄養満点。特に最近はタウリンに注目が集まっています。タウリンは、血圧やコレステロールや血糖値が高い、または、肝臓が疲れる、身体がむくむ、息切れするといった健康上の不安を抱えている方におすすめです。とくに筋肉には、体内のタウリン量の約70%が含まれています。タウリンには、私たちの身体や細胞を正常な状態に戻そうとする作用があります。たとえば、血圧が高いと下げ、肝臓の働きが鈍っていると活発にし、また、うっ血によるむくみ、息切れも改善します。亜鉛は100g中13.2mgと他の魚介類に比べて数倍も多く、たった5〜6個で1日の亜鉛の所要量(10〜12mg)を満たすことができます。と難しいことを書きましたけれど、要は総合栄養食である牡蠣を食べれば、パソコンで目が疲れた人、ビールを飲みすぎて肝臓をいじめてしまった人、最近精力が衰えてきたなぁ(!?)という人に効果的だそうです。
 また、皮膚の新陳代謝も活発にするので、この時期からカサカサになりがちなお肌にも効き目があります(女性の方、注目!)。ビタミンCがたっぷりのレモン等かんきつ類を絞って、生で食べれば効果てきめん。そういえばオイスターバーもどんどん出来ていますよね。ほうれん草などと組み合わせるとさらに亜鉛量がアップするので、一緒に煮て鍋にしたり、茹でておろしポン酢をかけたりしてたっぷり食べましょう。

 西洋のことわざで「Rのつく月(英語)は牡蠣の季節」といわれていますが、これは5月から8月までRのつかない月は牡蠣の産卵時期にあたり味が落ちるから。

 いつも疑問に思っていた市販のむき身の生食用と加熱用の違いは、鮮度は同じであるが、浄水で丁寧に洗っているかいないかということ。生食用は浄水で丁寧に洗ってあり、細菌は少なくなっているが、それに伴い旨みも抜けているそうです。
 さらに、牡蠣の養殖は、ヨーロッパでは紀元前から、中国では千年前、日本では300年前に始まったとされているそうで。歴史が深いな・・・昔の人も牡蠣の栄養価に注目していたのですね。

 僕の今年の暑い夏のとってもいい思い出をお話しましょう。夏にも牡蠣が食べたい衝動に駆られました。この時期はやはり天然の岩牡蠣!夏の暑い期間限定だから今しか食べられない。どれどれネットでいいものはないかな・・・いいものを発見して早速注文。クリッククリック〜岩牡蠣を食べるモードに入っている胃袋を待て待てと押さえながら首を長〜く待つこと数日間。ピンポ〜ン♪来た来た。早速開けてみることにしましょう。どれどれ・・・うわぁ〜!すごく大きい。うたい文句ですごく大きいと書いていましたが、予想をうれしく超える約25cmの巨大な塊が。牡蠣と格闘中「こ、これ牡蠣?まさに岩みたい。まあいいや。とりあえず開けてみよう。」専用の牡蠣ナイフで開けるのですが、なかなか開かなくて苦戦。家の台所ですると汚れるので、ベランダですることに。悪戦苦闘してやっていると汗をダラダラかきながら、そんなことをしていたら当然夏の風物詩の蚊が寄ってきて足やら手やらなどを刺しまくるので、痒さ、暑さ、牡蠣がなかなか開いてくれない苛立ち。ベランダでもだえる僕・・・傍から見たら怪しすぎるな、何やっているのだろうって思われるかも。やっとのことでオープン!すっごく大きなぷりっとした身!おいしそう〜今食べたいけど。ガマンガマン。2個目以降はあっさり開いてくれる。慣れたらすぐに開くことが出来ました。牡蠣の開け方ってちょっとしたコツさえつかめばすぐに開くことが出来るのですよね。では早速食べてみることにしましょう。大きいから一口では無理なので切って口に運びました。焼き牡蠣にするもよしパクッモグモグごっくん。うぉ〜〜すごく濃厚な味が口いっぱいに広がる。これはおいしい。いつまでも牡蠣の味が口に残っている。これは牡蠣嫌いな人にとってはたえられないだろうな・・・よかった牡蠣が好きで。よし、じゃあこれを焼き牡蠣にしてみよう。殻が大きくてなかなか焼けないけど、じっくり待つことに。待つこと数分、部屋中に磯の香りが立ち込めています。熱々を食べると生とは違った旨みが口に・・・おいしすぎる。
 じゃあ、次は蒸して特製のタレをかけてみるとこれまた絶品!食べ過ぎてお腹いっぱいです。また来年の夏に食べようと心に誓いました。あ〜ぁ来年の夏よ、早く来い来い。どうでしょうか?みなさまも機会がありましたら食べてみてください。是非、岩牡蠣を今度の夏にお試しあれ。
 
 さて、中国人は基本的に生では食べずに、焼いたり、蒸したり、煮込んだり・・・さまざまな調味料を使ったりもします。牡蠣油と干し牡蠣中国南部には干し牡蠣なるものがあります。干し牡蠣を広東語で「ホウシー(虫偏に豪)」と呼び、広東の商人は正月に食べる風習があるのです。これは「髪菜ホウシー」という料理で、同じ発音の「発財好市(商売繁盛、もうかりますように!)」とかけているためです。実は、この干し牡蠣の煮汁を濃縮加工したものが牡蠣油(オイスターソース)なのです。この牡蠣油があると便利ですね。レタスなどの野菜をさっとボイルして牡蠣油をかけるだけでもおいしいですよ。
 
 今回の料理は今からおいしい真牡蠣を使った、とうがらし炒めです。存分に牡蠣を楽しみたい。未知なる(!?)牡蠣のおいしさを試してみたい。そう思う食いしん坊は私だけではないはずです。
 牡蠣に衣を付けて(いわゆる牡蠣の天ぷらですね)、とうがらし風味のピリッとした甘辛いタレで炒めてみました。新鮮な牡蠣なので生でいただきたいところですが、それでは面白くありません(まぁ、それだったらやる必要がありませんけどね)のでご飯がすすむ、おかずになるのを考えてみました。ご家庭で作ってみて、ご飯をいっぱい食べてみましょう。炊き立てのホクホクのご飯と、カリッとあがった牡蠣にピリッとした甘辛いタレが絡んで・・・ご飯が進みそう、いや進みます!!



このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ カキのとうがらし炒め

さすらいの自転車馬鹿
人物 岡部 力三
中文之星
人物 福冨 奈津子
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