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連載コラム 日本料理一年生
辻調の日本料理の先生たちにも、調理師一年生の時代がありました。どんなに教え上手の先生も、一年生の時には分からないことだらけで、失敗もたくさんしたのです。そんな時代を振り返り、「日本料理一年生」のみなさんに、できるだけ分かりやすく、本物の日本料理について解説してみようと思い立ちました。「こんなにおいしいものが自分で作れるのか!」という新しい発見と喜びがきっとあるはずです。
24時間目 混ぜご飯
24時間目 混ぜご飯
   最近、家庭でもひじきの煮物を作ることが、少なくなってはいませんか。私の子供の頃は、祖母が「こんな海草類を、ぎょうさん食べると髪の毛が丈夫になって真っ黒になるさかいに、あんたもしっかり食べなはれ。」と度々作ってくれました。しかも、大きな深鉢にたっぷり盛り付けられていたため、子供の私にはあまりうれしい食べ物ではありませんでしたが、他におかずもなかったので、ひじきの煮物でご飯を口いっぱい頬張った記憶があります。おかげでこの年になっても、髪の毛は多少白いものは増えましたが充分残っています。
   ただ調べてみると、確かにひじきや若布などの海藻類には髪の毛によいといわれるヨウ素などの栄養素は多く含まれますが、多く摂取したからといって白髪や若禿の予防にはならないようです。ただ、繊維質や鉄分は多く含まれているので女性にはお勧めの食品だといえるでしょう。
   今回は、ひじきを炒め煮にしたものを白いご飯に混ぜる「混ぜご飯」です。私自身「混ぜご飯」というのが子供の頃から好きで、よくおかずをご飯と混ぜて食べていました。でも、父には「白いご飯は、白いご飯だけで食べなさい。」と叱られていました。戦中育ちの父には白いご飯自体がご馳走で、私の行動が許されなかったのでしょう。
   しかし、私のこの癖はなかなかなおらず、特に玉子は私の中では一番の「混ぜご飯」アイテムで、
おかかご飯

おかかご飯

今でも朝食の目玉焼きは、ご飯の上にのせて醤油をタラリとかけ、混ぜ合わせて食べるのが好きです。また、調理場で働いていた頃、おでんの専門店だったので、忙しくて賄いも作れないときは、白いご飯の上におでんの玉子をのせてつぶし、おでんの煮汁をかけて混ぜ合わせて食べるのが好きでした。
   私のように何でも「混ぜご飯」にするのは行儀が悪いかもしれませんが、家庭でもちょっと献立に変化をつけたいときに「混ぜご飯」は重宝します。たとえば、市販の梅干しを漬けるときに出来た赤紫蘇を乾燥させた「紫蘇香煎」を白いご飯に混ぜ合わせると「ゆかりご飯」が出来ます。また、ご飯を土鍋で炊き、上にかつお節を覆うように敷き、刻んだ青紫蘇、切り胡麻を散らして上から醤油をかけて食べる寸前に混ぜる「おかかご飯」。塩鮭の焼いたものをほぐし、刻んだ柴漬けと青紫蘇を白いご飯に混ぜてやると色合いのよい「鮭ご飯」ができます。さらに、「じゃこ有馬煮」を混ぜ合わせると「じゃこ有馬ご飯」ができます。
   「ひじきの炒め煮」は、ひじきだけだとコクや旨味が足りないので、鶏肉(鶏肉の皮だけでもよい)や油揚げとともに、油で炒めてから煮ます。ほとんど煮汁がなくなるまで煮るので、弁当のおかずにもよいでしょう。
鮭ご飯

鮭ご飯

   今回のひじきご飯も、「ひじきの炒め煮」をいったん作って白いご飯に混ぜます。家庭でも同じ献立が続くと困るので、最初に「ひじきの炒め煮」を夕食の副菜として出し、残ったものを煮汁ごと冷凍用の密封チャック付ポリ袋に入れて冷凍庫で保存し、翌週に「ひじきご飯」としてみてはいかがですか。くれぐれも、ご飯の味を調えるための煮汁も忘れずに保存してください。



このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ ひじきご飯

タイ語の話せる日本料理のおとうちゃん
人物 小谷 良孝
  辻調の御言持(みことも)ち
人物 重松 麻希
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