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連載コラム とっておきのヨーロッパだより
辻調グループ校には、フランス・リヨン近郊にフランス料理とお菓子を学ぶフランス校があります。そこに勤務している職員が、旅行者とはまた違った視点から、ヨーロッパの日常生活をお届けします。
おいしいメロン!
フランス校シャトー・エスコフィエ&筆者夏だ!ヴァカンスだ!ということで、この40℃近い気温の中、プロヴァンスへ行く決心をした。
さ〜、出発だ!その前にとテレビをつけると「7時のニュースです。ボージョレ地方は異常気象ため、3〜4週間早く本日からヴァンダンジュVendange(葡萄の摘み取り)開始です。続いて天気・・・プロヴァンス地方の最高気温は38℃です。」
車に乗り込み南仏へ出発。5分後、高速道路の料金所で「ヴァカンス?どこ行くの?」と聞かれ「プロヴァンス!」。
「で?プロヴァンスのどこ行くの?」
「プロヴァンスの・・・?」(考えてなかった)
プロヴァンスの名産を思い出してみた。え〜と?プロヴァンスワイン、シストロンの仔羊、カヴァイヨンのメロン、地中海の魚介類、ピーマン、トマト、レモン、オレンジ、オリーブ、アーモンド、香草が主だったかな・・・
よしっ、フランスではフルーツが安くて美味しいから、カヴァイヨンへメロンを買いに行こう!

ちょっと豆知識 その1

カヴァイヨンの紹介

カヴァイヨンは、先史時代からの遺跡が数々見つかっている重要な都市。町の名は、ラテン語に由来。農業環境に恵まれ、1000年前から農業が盛んになり、今日でも、早生野菜と果物の市場はヨーロッパでも屈指。
フランスのメロンの歴史は、1495年にシャルル8世がイタリア遠征からカンタループメロンをフランスに持ち込でからということになっていますが、それ以前からカヴァイヨンでは栽培を始めていたという古文書が見つかっています。19世紀にはカヴァイヨンのメロンの評判を聞きつけて、世界の各地からメロンの種を送ってほしいと手紙が続々と届いたとか。
カヴァイヨンは、僕の住んでいるリヨン近郊から高速道路(A7)で南に向かって274km。近くの大きい都市は、フランス民謡で有名な「♪アヴィニョンの橋の上で♪」でのアヴィニョンから南東に30km。マルセイユからは、北に60km。

おいしいメロン!大渋滞に巻き込まれたり、世間話をして道草を食ったり、そうこうするうちにカヴァイヨンへ到着。
さすがメロンの産地、巨大なのオブジェが出迎えてくれた。そして観光案内所へ。メロン畑の見学は?と尋ねると「水曜日の朝9時に来てください。」
今日は土曜日!そこをなんとかと頼み込むが断られてしまった。せっかく来たのだから畑が見たい。車でカヴァイヨンの周辺を捜索したが見つからず、捜索手段を聞き込みに切り替えても結果は虚しく、歩きつかれてカフェで休憩。
すると、若いギャルソンが寄って来て僕のデジタルカメラが見たいと言う!新手な窃盗かと、気を張りつつ渡した。今まで撮った画像を出し、メロンのオブジェを見ると「ここはメロンの産地だからね〜。カヴァイヨンのメロンは美味しいよ!」と言ってカメラを返してくれた。
おいしいメロン!安心して、店を出ようと荷物をまとめていると、さっきのギャルソンが来て僕のテーブルにフォークとナイフをセッティングし、ウインクをしてまた去っていった。料理は注文してないのにと困惑していると、ギャルソンが笑顔でカヴァイヨンのメロンを持ってきた。すかさず注文してないと言うと、カメラを見せてくれたお礼だと言う。新手な窃盗かと疑って申し訳なかった・・・
食べた感想は、あまり熟れてなかったのか・・・。味よりも気持ち、でした。因みに赤いのはトマトのように見えて実は・・・ スイカ!

おいしいメロン!「一番美味しそうなメロンを下さい!」と中心街の果物屋で言うと、店員は親切にメロンを選びながらメロンの話をしてくれた。
「メロンの主な種類は4種類あって、今、店にあるのは、シャランテとガリア。カヴァイヨンのメロンといったらシャランテ!でもシャランテには、網目のないシャランテ・リスと網目がくっきりしているシャランテ・ブロデがあるんだ。大きさは、ブロデの方がやや大きめ。リスもブロデも春に出荷するものはビニールハウスで育てて、今頃のは露地栽培。初夏のものは中間で、温室で苗を育ててから露地栽培するんだ。果肉はオレンジ色で甘い!選ぶときは、手に持って重い物。そしてお尻の香りが高い物を選ぶんだよ。ヴォワラ!(どうぞ!)」と渡してくれたのはブロデだった。

ちょっと豆知識 その2

シャランテ以外のメロンの紹介
ガリア 円形で表面には網目があり、果肉は薄緑で甘く、香り高い
ジョーヌ・カナリ 大きい楕円形で網目はなく、表面は黄色(カナリア色)。果肉は薄緑色で甘く、汁気が多い
ヴェール・オリーヴ 大きい楕円形で網目はなく、表面はオリーヴ色。果肉は薄緑色で甘く、さくさくしている

おいしいメロン!店員が選んでくれたメロンを恋人のように助手席に座らせて持ち帰り、待望の試食。
まずは、外見から指差し確認。
網目 くっきり! 直径 約15cm! 重さ 約1kg! お尻の香り 充分! 頭にあるツルのへたれ具合 良好!
入刀! パカッ・・・
切り口からメロン特有の芳醇な香り・・・
果肉の色は、食欲をそそるオレンジ色・・・
食べると身がしまっていて、噛むほどにメロンの甘味が口一杯に広がり幸せ・・・
高速道路での大渋滞、メロン畑を捜し歩いた足の疲れなどは、一気に癒された。
このメロンは、食べる価値ありです。皆さんも食べてみたいでしょう?フランスにしか売ってないからと思っているあなた!諦めるのは早いですよ。なんと日本で同じ品種のメロンを作り始めているそうです。名前は、マルセイユメロン・・・。フランスと日本の風土が大分違うため、味は・・・?。カヴァイヨンのメロンの味に近いことを願うばかり。

畑の場所が気になり、メロンを買った販売元の事務所に電話をして聞いてみると
「え〜、畑は・・・カヴァイヨンの隣町のシュヴァル・ブランにあります。」
隣町のシュヴァル・ブランで作り、カヴァイヨンで販売して・・・ 気持ちは「微妙・・・」


コラム担当

フランス校 体育委員部長
人物 野本 孝司
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