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連載コラム 半歩プロの西洋料理
「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
アル・デンテのひとりごと(3)
永作先生編の最終回はパスタからちょっと離れて、リゾットのアル・デンテについて。リゾットはイタリアの米料理で、分かりやすくいうと「イタリア版おじや!?」のようなものです。でも日本のおじやとは全く別物。というのも、やはりアル・デンテなのです。


永作(以下N): 今まではパスタの話をしてたけど、リゾットの場合もアル・デンテという言葉を使うよ。

アル・デンテ(以下A): リゾットのアル・デンテは、乾燥パスタのアル・デンテと一緒ですか。

N : 一緒一緒。米の中心に芯みたいなかたい部分は残ってるけど、噛んでみて歯にくっつかない状態。

A : 日本人にはちょっと抵抗のある人もいるでしょうね。

N : 生ちゃうん?ってか。

A : そうです(笑)。最近、イタリア米というのも時々見かけますが、日本米とイタリア米で作るリゾットではアル・デンテの状態が違うんですか。

イタリアのお米N : 違いますね。米の種類が違うし、大きさも違うしね。なんかねイタリアのお米はモソッとした感じがする。僕はあんまり好きやないねんけど・・・

A : 私も日本米で作ったリゾットの方がなじみがあるからか好きです。

N : じゃあなんでイタリア米を使うかというと、リゾットは粘らない方がいいから。イタリアのリゾット用のお米は火通りもうまくいくし、粘ってこないんよね。日本米は粘りが多いから、それが大きく違うところやと思うけど。

A : じゃあ、日本米で粘りを出さないようにするにはどうしたらいいですか。

N : まずは粘りっけの少ない米を選ぶこと。例えばコシヒカリとササニシキやったら、ササニシキの方が粘りがない。きらら397なら、もっと粘りけが少ないわ。

A : その方が作りやすいですか。

N : そうやね。初めて作るんやったらそっちの方がさらっと仕上がって作りやすいかもしれん。でも味のこと考えたらちょっと淡白というか、コシヒカリとか使った方がうまみがある分、味そのものはおいしく仕上がるかなあ。

A : なるほど。リゾットを家庭で作ったことのある人は少ないと思いますので、アル・デンテ以外にも作り方にポイントがあればお願いします。

N : えっ、今日はリゾット作るんかいな。頑張るなあ。

A : もちろんです。ではさっそくポイントを。

N : まず、米は洗わずに生米を使うこと。

A : 洗わないんですか。

N : ははっ、気持ち悪いって?でも洗ってしまうと米が水分を吸って粘りが出やすくなるねん。次に、米が熱くなるまでしっかりと炒めて米粒の表面に壁をつくってやる。この作業も粘りを出さないために重要なことや。

A : 次に充分炒める、と。

N : 出し汁はだいたい米の4倍量を準備しといて、必ず熱くしておくこと。それをを少しずつ加えながら、鍋底にくっつかない程度に時々混ぜると粘りにくい。ずっと混ぜてたらアカンデー。

A : 混ぜ過ぎ厳禁ですね。

パルメザンチーズN : 煮始めてから16分くらいたったら、一度かたさを確認する。パスタのことを思い出して・・・。で、アル・デンテの状態に仕上がってたら、バターとパルメザンを加えて一気に力強く鍋を揺すりながら木杓子で混ぜ合わせる。この時はムチャクチャ混ぜるねん。この作業をイタリア語ではマンテカーレと言うんだよ。

A : 勉強になります(笑)。

N : おいしく作りたかったら、後は仕上げのバターとチーズをけちらんこっちゃな!

A : わかりました!では今回は基本形とも言うべき「パルメザンのリゾット」をご紹介します。ポイントを上手に押さえて、おいしいリゾットを作りましょう。



A : 色々なお話を聞かせて頂きましたが、今回で永作先生編は最後になります。そこでまとめというか、永作先生からぜひ一言お願いします。究極の「アル・デンテ」とは何でしょう。

N : はあ(笑)、何やそれ。テーマが「アル・デンテのひとりごと」やしか。

A : ふふふっ。立派なアル・デンテになれるように頑張らないといけないので。

N : そやなあ、おいしいと思った状態がちょうどいいアル・デンテやな。かたいのはどうも苦手やっていう人がおったら、やわらかくゆでたり煮たりしたらええねん。

A : なるほど・・・おいしく味わって楽しいひととき過ごせたら、それはその人にとっての最高のアル・デンテってことなんですね!

N : そうです。人それぞれのアル・デンテがあるデンテ。

A : 最後もそれですね(笑)! 皆さん、少しはアル・デンテについてご理解いただけましたか。少し先になりますが、次回以降の「アル・デンテのひとりごと」には「エノテカ・ピンキオーリ」の辻智一総料理長が登場します!お楽しみに。


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ パルメザンのリゾット

マエストロ
人物 永作 達宗
アル・デンテこと
人物 由本 牧
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