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連載コラム 半歩プロの西洋料理
「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
イタリア研修中の賄い料理
近頃、テレビ番組や雑誌などで「賄い料理」が取り上げられる機会が多くなりました。「どこそこの店の賄いは本当においしい!」と口コミで噂が広がったり、「常連のお客様だけが食べられる賄い料理」が評判になることも。日本でスタッフが賄い料理と呼ぶ食事はたいてい値段がかからず余った材料で簡単に作れ、そしてさっと食べられるものが多いようです。例えば丼ものなどは代表メニューのひとつといえるでしょう。そんな「賄い料理」が果たしてヨーロッパにあるのかないのか、なければどんなものを食べているのか、皆さんちょっと気になりませんか?


ヨーロッパでは、「賄い」にあたる言葉はなく、フランスでは「ペルソネル(従業員)」、「マンジェ(食べる)」、イタリアでは「プランツォ(昼食)」、「マンジャ」と言うことが一般的です。そして何よりヨーロッパの人にとって食事はとても大切なこと。たとえ賄いといえどもたっぷりと時間をかけて食べます(もちろん準備の進み具合、忙しさなどにもよりますが)。ただ、料理の内容はその店によって違うようです。

小林(以下K): はい、どーもー!小林でーす!

野上(以下N): はぁい、どーもー!野上でーす!

KN : 二人揃って、パッサパローラ(※1)!! ウーララ、ウーララ、ウーラララー・・・
(※1)イタリアのCANAL5(5チャンネル)で放映されているクイズ番組名

K : いやぁ、パッサパローラ、懐かしいねーっ!

研修先がピエモンテ州だった為、土地の方言でついつい語尾に「ねーっ」がつくK。地元タクシー運転手さん曰く、「ねーっ」を語尾につけるのは年配の人が多いとか・・・

N : ほんまやねーっ。研修中、よく見とったわぁ。6時40分から20分だけ見て、夜の賄いの準備に入ってたねーっ。

同じく少しだけピエモンテ州にいた為、たまに「ねーっ」がつくN。

K : そうそう。で、今回のテーマはその研修中の賄い料理についてですねーっ!

と、妙にテンションが高く陽気なこの二人の辻調職員。ピエモンテ州コスティリオーレ・ダスティにある名店のリストランテ「グイード」で研修をしていたKこと小林と、エミーリア=ロマーニャ州カストロカーロ・テルメのリストランテ「ラ・フラスカ」で研修していたNこと野上が研修当時の賄いについて話しているようです。

グイードでの研修中(右から2人目が小林)
ラ・フラスカでの研修中(後列中央が野上)

N : ちょっと、先生とこは賄いでもええもん食べとったん違う? 先生の研修してたピエモンテ州の料理はすんごいリッチなっちゅーか、グラッソ(脂肪分が多い)なイメージがあるんやけど。

K : とんでもない、賄いはいつも前日の余りもの! ゆでて余ったパスタを温め直したり、3日くらいたって店で出せなくなった肉料理とか。後は営業中のつまみ食いくらい。でも、たまーにそんじょそこらじゃ食べれないパスタ料理を腹いっぱい食べて日頃の鬱憤をはらしてましたねーっ。これぞ究極の賄い料理、白トリュフのパスタ

N : おい、おい、おい! そんなんありかいな。日本やったらありえへんねーっ。

K : アルバ(※2)がまあまあ近かったからねーっ!
(※2)白トリュフの世界的に有名な産地


イタリア白トリュフ事情

トリュフフェスタ会場栗、ポルチーニやトリュフなどの茸類とイタリアの秋の味覚にもいろいろありますが、中でもトリュフは別格と言ってもいいでしょう。本場アルバでは白トリュフの見本市が立つ10月頃から一斉に出回ります。ただしイタリア人にとってもトリュフは高級食材なので、個人で購入して家で食べることは少ないようです。レストランではこの時期からクリスマス頃まで白トリュフを使ったメニューを出していたり、追加料金を払ってグラム単位で食べることができます。研修先の店でも3000円程度の追加料金で、アッフェッタタルトゥーフィと呼ばれるトリュフ用のスライサーでお皿いっぱいに削りかけて出していました。 この時期になると白トリュフを食べにイタリアに行きたくなってしまいます。(小林)




「トリュフフェスタ会場」


K :そういう先生こそ帰国してきた時、たいがい太ってたなあ。ええもん食べてたのはそっちちゃうん。

N : えっ、ええ、まぁ。エミーリア=ロマーニャ州でも特にロマーニャあたりの料理は素朴っちゅうか、かなりポーヴェロ(質素)な感じやけど、店の料理、特に賄いはよかったよ。昼はがっつり、夜は軽く食べるって感じやったねーっ。それぞれの担当ポジションからだいたい1〜2品出してくるんやけど、例えばアンティパスト(前菜)からはインサラータ(サラダ)、プリーモ(パスタ、スープ、米料理)からは昼がパスタか米料理で、夜がパスタかスープ。ラ・フラスカでの賄いセコンド(肉か魚のメイン料理)からは昼が肉料理と付け合せの野菜料理。 タッキーノ(七面鳥)をよく食べてたような気がするなあ。で、夜は卵料理と野菜料理。夜はセコンドが軽い分、アンティパストの担当が生ハムとかサラミをスライスしてくれてたなあ。後は必ず付いてくるのがフルーツとワイン! 店では料理に合わせてワインのグラス売りもやってたんで、栓の開いた残ったワインなんかが僕らの食卓に登場してたねーっ。

K : へぇー、ほんまかいなぁ。フルコースでめちゃめちゃ豪華な賄いやん。

N : 特にプリーモはうちの地方は手打ちパスタがメインで、このパスタを近所のおばちゃんが作りに来る。おばちゃんて言うたら怒られるけど、このオルネッラさんという人がまさにマエストラ(巨匠)! まぁ、日本の蕎麦打ち名人のおばちゃんみたいな感じかなぁ。そのオルネッラさんが賄いに作ってくれた料理で特に印象に残ってるのがじゃがいものニョッキ。うわぁー、地味って思うけどこれが抜群。じゃがいもと小麦粉と卵を混ぜ合わせてこねただけのニョッキを、オルネッラさんとバターとセージ、それにエミーリア=ロマーニャ州特産のパルミジャーノ・レッジャーノ(パルメザン・チーズ)で和えるだけ! 簡単なんやけどうまいっ! 愛情がこもってるんでしょうなぁ。昼の賄いでよく食べたけど、僕にとってこれこそがイタリアでのマンマ(母親)の味やね。でも他のスタッフに言わせると、全員が「自分のマンマが作るのが一番!!」と口を揃えるんやけどねーっ。

というわけで今回は二人が研修当時によく食べていた賄い料理から、それぞれ特に思い出深い「白トリュフのタリアテッレ」「じゃがいものニョッキ セージバター和え」をご紹介しましょう。

Buon appetito !!


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ 白トリュフのタリアテッレ
レシピ じゃがいものニョッキ セージバター和え

気まぐれなピエモンテーゼ
人物 小林 孝至
陽気なロマニョーロ
人物 野上 昌徳
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