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連載コラム 半歩プロの西洋料理
「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
マッシュルームの秘密
  「秋の代表的な味覚としてまず思い浮かべるものは?」と聞かれたら、日本でもフランスでも「きのこ」を挙げる人が少なくないと思う。そのきのこの中でも、フランスで最もポピュラーで、日本においてもその需要が年々増えてきているマッシュルームを取り上げたい。フランス語ではシャンピニョン・ド・パリ(「パリのきのこ」の意味)と呼ぶ。

マッシュルーム

マッシュルーム


  マッシュルームの歴史を少しひもとくと、古代ギリシャ・ローマ時代から厩肥などに自然発生していたものを食用としていたようだ。人工栽培は17世紀中頃にフランスで始まり、主にパリ地方近郊の採石場跡で栽培されていたことから、フランス語では「パリのきのこ」と名づけられている。
  現在はホワイト種がマッシュルームの代名詞となっているが、原種はブラウン種であった。その後、突然変異によって発見されたホワイトマッシュルームが急速に世間に広がっていくようになったのである。

  日本でのマッシュルームの歴史は明治時代初期までさかのぼる。当時、試験的に栽培されてはみたものの普及にはいたらず、大正時代末になってようやく栽培が広まり、戦前はホテルや高級レストラン向け、戦後は輸出用として缶詰用の栽培が中心だった。

  このように古くから栽培されていたマッシュルーム。生の需要の増えている今の日本では、いったい、どのような場所で、どのような方法で栽培されているのかに興味を覚えた私たちは、ヨーロッパにおける野菜栽培先進国オランダよりその技術を取り入れて生産している「長谷川農産」を見学し、その神秘性に迫ることにした。


長谷川光史氏

長谷川光史氏


  富士山のすそ野に位置する静岡県富士市。ここ に長谷川光史氏がまごころこめて作り上げる マッシュルーム農場がある。今から16年ほど 前、オランダから栽培用の土、肥料などと共に 最新栽培技術と設備を導入し、コンピュータ管理で最適な環境を整え、農薬を使用しないマッシュルーム作りを始めた。
  栽培しているマッシュルームの種類は、ブラウン、ホワイト、それにジャンボ・ブラウンマッシュルームのポットベラ、ジャンボ・ホワイトマッシュルームの4種類となっている。

  マッシュルームは通常、菌糸を含んだ土の状態から栽培がスタートし、出荷までに4週間を要するのが一般的となっている。栽培している部屋も1週間ごとの4つの部屋に分れている。ここからはその部屋ごとの様子を写真で紹介しながら説明してゆきたいと思う。

1週目

1週目


  まず、1週目の部屋。オランダより輸入したマッシュルームの菌糸を培養させた土を室温26〜27℃、湿度95%に設定した部屋に敷き詰める。湿度は高いが温度が低めに設定してあるせいか、部屋に入った時の湿気はあまり気にならず、むしろ過ごしやすく感じたほどであった。 この同じ部屋の中でブラウンとホワイトが一緒に栽培されている。
  この段階では土の上には何も見えないが、土の匂いを嗅いでみるとマッシュルームの匂いがして、目を瞑っていると実物が目の前にあると言われても何の違和感もなく感じられた。見学の始まりからマッシュルームの神秘性に驚かされたひとときであった。


2週目

2週目


  1週目の部屋の隣には、2週目に入ったマッシュルーム の部屋があり、温度設定は隣の1週目の部屋と同様に なっているが、天候によって多少設定温度を変えること もあるそうだ。
  この頃になると徐々にマッシュルームの原形のような小さい形が出現し始めていた。

  きのこ類は全体の90%ほどが水分といわれており、このマッシュルーム栽培にもきれいで、しかもおいしい水が必要不可欠となっている。この富士の地では、富士山のきれいな雪解け水をふんだんに使用しており、マッシュルーム作りにも大きく影響を与えているそうである。

3週目

3週目

4週目

4週目


  3週目の部屋に移ると、早く成長しているものでは、いつもの見慣れているマッシュルームの大きさになったものが出現しており、収穫が近いことを思わせる。
  しかしその反面、この時期はマッシュルームが一番病気になりやすい時でもあり、これから収穫まではこれまで以上に細心の注意が必要となってくる。ここまでくると収穫まであともうひと息といったところである。

  4週目の部屋。そこはほぼ見慣れた大きさのマッシュルームでびっしりと覆われていた。立派に育ったマッシュルームを眺めると、収穫の時を今か今かと待っているようであった。
  そして作業員の人が1つ1つを手でそっとつかみながら大切に収穫するその姿は、我が子を扱う様を見ているようにも写った。
  このように大切に育てられたマッシュルームは、収穫後その日のうちに出荷されて、各家庭やレストランの食卓を飾る。

ジャンボ・マッシュルーム

ジャンボ・マッシュルーム


  なお、ジャンボ・マッシュルームの方は、この後も成長を見つつ、程よい大きさに成長したものから収穫をしていくこととなる。

  長い栽培の歴史と数々の逸話なども残るマッシュルームを、本格的なオランダ方式を取り入れた栽培方法で育て上げ、日本でのさらなる普及を目指している長谷川さんの努力の結晶が、1つ1つのマッシュルームに現れているようであった。



このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ マッシュルームのスープ
  レシピ マッシュルームの詰め物
 

フランスかぶれの愛知県人
人物 金井 秀賢
食べること大好き神奈川人
人物 飯田 ゆうき
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