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【百人一首と和菓子】待ち人
2016年11月18日

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<【百人一首と和菓子】ってどんなコラム?>


お菓子について

 白い練切生地抹茶風味の練切生地を使用し、市松模様に仕上げました。中餡の白漉し餡には生姜汁を加え、アクセントにしました。
 「まつとしきかば」の「まつ」には、「待つ」と「松」をかけてあるので、市松模様に仕上げました。「いなばの山」は鳥取県東部にあり、11月頃には新生姜が市場に出回るようなので、中餡を生姜風味にしました。練切生地との相性抜群です。
 また、「今かへりこむ」の部分から、歌の作者が待っている人の気持ちを強く感じたのだと解釈できたので、練切生地を積み重ね、冬ごもりする「松」に見立てました。


豆辞典
16 中納言行平(ちゅうなごんゆきひら)
 平安前期から中期の歌人で、弘仁9(西暦818)年から寛平5(893)年を生きた人です。「中納言」は役職名で、本名は在原行平(ありはらのゆきひら)といいます。17番の歌の作者、在原業平(ありはらのなりひら)の兄です。父親は阿保(あぼ)親王といい、平安前期の歌人です。行平は教育熱心だったのでしょうか、在原氏一門の学問所を建てています。一時期、都から離れて須磨で生活することになりましたが、一生を通してみると、政治的には恵まれた立場にいたといえます。

歌の方は
 あなたと別れて因幡(いなば)の国に行きますが、因幡の山に生えている松、その名のように、あなたが私を待つと言うのを聞いたなら、私はすぐにでも帰って来ましょう。
というような意味です。

 因幡の国は、現在の鳥取県の東側です。「いなばの山」は「因幡の国にある山」という解釈と、鳥取県鳥取市国府町付近にある現在の「稲葉山」だという解釈と、2通りあります。「いなば」に「因幡」と「往なば」、「まつ」に「松」と「待つ」を掛けてあります。
 行平が因幡守になって、赴任するときの歌です。女性に送った歌のようでもあり、そうでないようでもあり。「待つ」と聞いたらすぐに戻ってきます。と、誠実そうなことを言っていますが、この時代の貴公子達は、その場しのぎのことが多いものです。行平は、どうだったのか分かりませんが......。

このコラムの担当者

演歌の星、和菓子職人
金澤賢吾

辻調の御言持(みことも)ち
重松麻希

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