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【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】ぶりのかぶら鍋
2018年01月17日

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<【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】ってどんなコラム?>

今回は、冬が一番おいしい鰤(ぶり)を使った「かぶら鍋」を紹介します。かぶらは「かぶ(蕪)」の方言です。ずっと関西圏に住んでいるので、どうしてもかぶと呼ぶのに違和感が...。このコラムでは言い慣れた「かぶら」の読み方で進めさせていただきます。

ぶりのかぶら鍋
●ぶりのかぶら鍋●

かぶらは寒くなると大きくなり、甘味が増してくる食材です。関西では10月末ごろから、大きなかぶらを'かんな'で薄くへいで樽で漬け込む千枚漬けのニュースが流れ始めるのですが、それを見ると冬の訪れを感じます。以前働いていた店でも、冬の趣向としてコンロにくぼみのある網とへいだかぶらをのせて、その上で鍋をするという演出をしたこともあります。かぶらは、まさに冬の贅沢と言えます。

かぶら
●甘味が増した冬のかぶらは本当においしい!大根より高価ですが、是非ご賞味を●

すりおろした大根やかぶらを加えた鍋料理を、「雪鍋」や「みぞれ鍋」といいます。
見た目通り雪を連想させる料理名ですが、僕の場合はもう少し具体的に思い浮かべる風景があります。

僕にとっての冬景色は、故郷・伊根(いね)の海岸線から見た海です。丹後半島の北端に位置する伊根は、海面すれすれに舟屋がずらっと建ち並んだ風景で知られる漁師町。めったに雲が晴れない灰色の空、鈍色の海、寄せる波と身を切るような強い風...全体的にどんよりしているのが日本海の冬で、雪鍋を見ると僕はこの景色をいつも思い浮かべます。

伊根で有名なのが、ぶり漁です。ひらがなの「つ」のような形をした入り江に、昔は天然のぶりがどんどん集まってきたといいます。僕の家でも、ぶりと、他にははまち、かになど、今なら高級品とされる天然魚が、普段の食卓に並んでいました。一方でテレビを見ると、ビーフカレーやハンバーグといった肉たっぷりの料理の映像が、いかにもおいしそうな様子で流れてくる。存在は知っている、けれど食べたことはない。俳優さんがうれしそうに食べるレトルト食品のCMを見ながら、都会と、自分が居る田舎との差を感じたものです。その時の気持ちは単なる都会への憧れではなく、自分が住んでいる田舎町への嫌気と、それでも暮らしている場所がゆえの愛着とがまぜこぜになった複雑なものだったと記憶しています。


たいのたい

去年ふるさとに帰り、地元の友人の家を訪れる機会がありました。今はさすがに田舎といっても魚に限らずいろんな食材が手に入りますが、友人のお母さんが振舞ってくれたのは、ぶりやはまちの刺身に、魚のあらを入れた味噌汁に漬物という、昔とそう変わりない料理でした。昔は何のありがたみも感じなかった天然の魚がとても贅沢に感じられたのは、高級な魚になってしまって口にするのが難しいということもありますが、ふるさとの味への郷愁も相まってなのかもしれません。

ぶりとかぶらは元々相性が良い食材同士ですが、今回のかぶら鍋では、個人的な思い入れもあってぶりを使うことにしました。天然のぶりでなくても充分おいしいです。ぶりのかわりに鶏肉でも豚肉でもよいですが、その場合もあらかじめ霜降りにするといいでしょう。
かぶらがたっぷり入ったおだしは、独特の甘味があって、食べるとじんわりと体が温まります。もしあれば、最後に柚子の皮を加えるのがおすすめです。

たいのたい

このコラムの担当者

料理で笑顔の花を咲かせたい 西垣富雄

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ぶりのかぶら鍋

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