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【とっておきのヨーロッパだより】夏に見られる珍しいフルーツたち
2009年09月16日

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<【とっておきのヨーロッパだより】ってどんなコラム?>

季節は7月。この時期、日本のスーパーでもそうですが、フランスのマルシェ(市場)や
スーパーでも様々なフルーツが並び、とても華やかです。
イチゴ、サクランボ、メロン、モモ...などなど。見ているだけでもおいしそう。
フランスは日本に比べるとフルーツの種類も多く安い。(もちろん店によってバラバラですが)
私がここで紹介するものは"モモ""イチジク""スグリ"など...みなさんが知っているものばかり。
"形"や"色"などがちょっと変わったものを紹介します。
まず「その1」では"モモ"を紹介。

~Pêche plate(ペッシュ・プラット:平桃の意)~蟠桃(ばんとう)
名前の通り、普通のモモを上から押しつぶした形をしています。フランスのモモは
日本のものより一回り小さめで、香りや果汁の多さは日本とほぼ変わりありませんが
味だけが...甘味はもちろんあるのですが酸味が強い。
それに比べるとこのペッシュ・プラットは甘く、日本のモモの味に近いのです。
■大きさ:直径7cm 高さ3cm /産地:ローヌ地方、プロヴァンス地方、ラングドック地方


ペッシュ・プラットと普通のモモ

~Pêche de vigne(ペッシュ・ドゥ・ヴィーニュ:ブドウ畑の桃の意) ~
表面が曇ったようなこのモモは切るとビックリ!果肉がワイン色なのです。
昔はブドウの木を守るためにブドウ畑に植えられていたとか。このモモは一般のモモに比べると
遅く成熟する品種(晩成種)なので約2か月ほど出荷が遅くなります。身は固く酸味があるので
加工向きかもしれません。ジャムなどにするとこのワイン色がとてもきれいに出ます。
■大きさ:直径7cm /産地:ローヌ地方、プロヴァンス地方、ラングドック地方


ペッシュ・ドゥ・ヴィーニュと普通のモモ


ペッシュ・ドゥ・ヴィーニュのジャムとコンポート

~Nectarine(ネクタリーヌ)~ネクタリン
モモの変種で、表面にうぶ毛がないのが特徴ですが、モモと同様果肉が白と黄色とあり
マルシェにも両方売られています(フランスではモモも白桃と黄桃の両方を必ず見かけます)。
大きさや香りはモモと変わりませんが、モモに比べると繊維が少なく、黄色い方が実が
しっかりしていて、皮も厚い。
見た目は真っ赤でもモモと同様酸味があり、風味が弱いことがしばしば。
■大きさ:直径6cm /産地:ローヌ地方、プロヴァンス地方、ラングドック地方


ネクタリン白、黄

~Nectavigne(ネクタヴィーニュ)~
ほかのものはよく見かけますがこれはこの夏初めて見ました。
ネクタリンとペッシュ・ドゥ・ヴィーニュの交配種。見た目や食感はネクタリン、でも切るとワイン色。
お味は...やっぱりネクタリンなのでちょっと酸味が強いです。
■大きさ:直径6cm /産地:ローヌ地方、プロヴァンス地方、ラングドック地方 ネクタヴィーニュ


ネクタヴィーニュ

~Nectarine plate(ネクタリーヌ・プラット:平ネクタリンの意)~
これもこの夏初めて見ました。1軒のお店でしか見つからなかったのですが、
ネクタリンとペッシュ・プラットの交配種。ペッシュ・プラットの形で表面はツルッとしていて...
どれも小ぶりで大きくてもペッシュ・プラットより一回り小さめ。でも今回紹介したモモの中で
一番甘くてジューシーでした。
■大きさ:直径5cm


ネクタリン・プラット

"イチジク"
~Figue verte(フィグ・ヴェルト:緑のイチジクの意) ~
このイチジク、見た目は緑でもちゃんと熟しているんです。
もともとイチジクは表皮が紫色と緑色の2種類に分類されるのですが、日本で生産
されているのは主に紫色のもの。緑のイチジクはあまり見かけませんね。
味は程よい酸味があり、さっぱりとした味わい。
紫色のイチジクももちろんフランスにありますが、日本で見かけるものよりも色が濃く
やや小ぶりでとても甘いです。
■大きさ:直径5cm 高さ6cm
/産地:ローヌ地方(南)、プロヴァンス地方、ラングドック地方、ミディ・ピレネー地方

左:紫色のイチジク、右:緑色のイチジク"
左:紫色のイチジク、右:緑色のイチジク

"スグリ"
~Groseille(グロゼイユ)~フサスグリと
~Groseille à Maquereau(グロゼイユ・ア・マクロー)~西洋スグリ
Maquereauとは鯖のこと。このスグリはフランス料理で鯖の料理にとても合う
ことから、この名前がつけられたそうです。フサスグリと同じように、このスグリにも
rouge(ルージュ:赤)とblanc(ブラン:白、見た目は緑です)があり、味や中身は
変わりませんが、赤いものには表面に細かい毛が生えています。
皮が厚く、酸味とえぐみがあるので、果肉だけを食べると甘いですが、
生食よりも加工されることのほうが多いみたいです。
日本ではちょっとお高いGroseille blanc(白フサスグリ)もフランスでは
Groseille rouge(赤フサスグリ)の隣にちゃんと置かれています。
■大きさ:(フサスグリ)直径1cm
/(西洋スグリ)直径1.5cm ・産地:アルプ、サヴォア地方


グロゼイユ3種


グロゼイユ・ア・マクロー・ブラン

"イチゴ"
~Fraise des bois(フレーズ・デ・ボア:森のイチゴの意)~野イチゴ
日本でもだいぶ前から知られていますが、まだまだ高級食材で一般のスーパーで
見かけることは少ないのでは...オランダイチゴとも言われる普通のイチゴに比べると、
ずいぶん小さく見た目はゴツゴツしています。
香りは完熟したイチゴの香りで、おそらくどのイチゴよりも香りは強いと思います。
果肉は外見と違って真っ白。食感もイチゴとは違いとても柔らかく、噛まなくても
溶けていくような感じです。ムースを食べているような食感。
傷みやすくフランスでも状態がいいものはあまり見られません。
■大きさ:直径1cm 高さ2.5cm /産地:オルレアネ、ブレゾワ、ブルタニュ、ロレーヌ地方


イチゴとフレーズ・デ・ボア

"アーモンド"
~Amande(アマーンド)~アーモンド
南仏のマルシェには、この時期になると生のアーモンドをよく見かけます
(残念ながらリヨンのマルシェでは1、2軒しか売られていませんでした。)
見た目は緑色でモコモコしていて、ちょうど桃が実を付けたばかりの状態。
外皮、殻、薄皮を剥くと白いアーモンドが出てきます。
パリパリしていて、ほのかな甘味があり、生の栗を食べているようで、
期待するようなアーモンドの味はまったくしません。サラダなどに入れて、
食感のアクセントとして使用するそうです。
ちなみにフランスには殻つきのアーモンドも売っています。
■大きさ:幅3cm 高さ4cm(中身の幅1cm 高さ2.5cm)
/産地:プロヴァンス地方

アーモンド・フレッシュ
"アーモンド・フレッシュ

上:アーモンド・フレッシュ           下:乾燥させたもの"
上:アーモンド・フレッシュ    下:乾燥させたもの

"メロン"
~Melon d'Espagne(ムロン・デスパーニュ)~スペインのメロン
フランスのメロンと言えばカヴァイヨンのものが有名ですが、今回はスペイン産の
メロンを取り上げてみました。フランスでは果肉がオレンジ色のメロンが主流で
果肉が白いメロンはほぼスペインから輸入したものです。皮が黄色や緑だったり
形が丸かったり細長かったりしますが、ひとくくりにしてムロン・デスパーニュと呼んでいます。
日本のメロンのようなジューシーさはありませんが、実はしっかりしていて
あっさりした甘味で食べやすいです。隣国だから味わえる味です。
カヴァイヨンのメロンについては、とっておきヨーロッパだよりの「おいしいメロン」をご覧下さい。
■大きさ:(黄色いもの)直径15cm 高さ20cm
/(緑のもの)直径20cm 高さ25cm


スペイン産メロン

今回は夏に出回っているフルーツを取り上げましたが、秋のフルーツもたくさんあります。
リンゴ、洋ナシ、プルーン、柑橘類、ライチや生のデーツ(ナツメヤシの実)も見られます。
そしてその地方にしかないフルーツを探すのも楽しいでしょう。ぜひフランスに来た際は
マルシェに寄ってみてはどうですか?

<このコラムの担当>
辻調グループ校 洋菓子担当
土屋 怜香

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