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毎日新聞「美食地質学」 第7講 紀伊半島の恵み 葛

新聞
美食地質学入門

2023.10.03

10月3日(火)刊行の『毎日新聞〔夕刊〕』に、「美食地質学」が掲載されました。

「美食地質学」は、食通のマグマ学者・巽好幸先生と、辻調理師専門学校の教員が、地質学と美食の関係をテーマに、それにまつわるお料理とお酒を楽しみながら対談をおこない、理解を深めていくという企画です。

今回の対談は、辻調理師専門学校の日本料理・安場昌子先生が担当しています。
お隣にいらっしゃるのが巽好幸先生(ジオリブ研究所所長)。お馴染みの組み合わせでお送りしています。

第7講のテーマは「紀伊半島の恵み 葛」。
葛といえば名高いのが吉野葛。どこでも自生する植物なのに、なぜ特別に有名になったのでしょうか。
紀伊半島の鉱脈の話から、なんと山岳信仰にまでお話は広がりました。

>毎日新聞「美食地質学」第7講 紀伊半島の恵み ―葛
https://mainichi.jp/articles/20231003/dde/012/070/005000c (閲覧には会員登録が必要です)


葛粉・葛の葉・葛の根

こちらの立派な根が、葛の根です。
奧にあるカメラと比べると、その大きさがわかるでしょうか。

つき砕いて、冷たい水で何度も晒して日干ししたらデンプンがとれる。
書くと簡単そうですが、この方法を発見して、手作業でやり続けた古代の人たちはすごいですね。


今回の料理は、日本料理の中林直也先生が担当しました。
中林先生らしい丁寧な仕事ときれいな料理に、現場も大喝采でした。

料理は、まさに葛づくし。
まずは小皿3種と2種の胡麻豆腐から。梅風味のとろみ醤油をかけた鮪のお造り、のど越しのよい葛切りのサラダ、揚げたゴマ豆腐に茸あんをかけた揚げ出しでスタート。もちくじら豆腐という名の鯨脂に見立てたゴマ豆腐は、黒と白で見た目も引き締めてくれる出来栄え。のっけから先生たちはお酒をグビグビと...。

さらに子持ち鮎の葛の葉包み焼き、そして牛肉の吉野煮が続きました。
ちなみに焼き物のほうは、葛の葉を開くとこんな感じ!

子がたっぷりの鮎にほんのりと葛の葉の香りがうつり、五感も大満足の仕上がりでした。


中林直也先生



助手をつとめたのは、森田夢美衣先生です。


今回のお酒は、奈良県御所市・千代酒造さんの「篠峯 遊々 山田錦 純米酒」でした。
篠峯は、蔵のすぐ西にそびえる葛城山のこと。大和平野、南に吉野山地や金剛山、西は大阪湾までも眺望できる山です。
お燗でいただきました、ありがとうございました。

次回の掲載は、毎日新聞夕刊11月7日発行を予定しています。
どうぞお楽しみに。