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和食WEBマガジンWA・TO・BI 日本料理のことば「おでん」

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2024.03.04

『あまから手帖』による料理人のための和食専用ウェブマガジン「WA・TO・BI」では、最新の調理技術、大切にされてきた古い仕事、生産者による食材紹介、日本の酒のこと、うつわの知識、雑学など、日本料理にまつわる旬の話題が日々更新されています。

●WA・TO・BI
https://www.watobi.jp/

辻調はそのなかで、「日本料理のことば」を担当し、月に1度「へぇ~」と思える語源由来を紹介しています。

2024年3月のテーマは「おでん」。
「田楽」ということばの頭に〈お〉をつけて、後ろの〈がく〉を省略したのが「おでん」です。しかしながら、料理としては全くの別物。豆腐などに串を打って焼き、味噌を塗って仕上げたのが田楽で、たくさんの食材を醤油味の煮汁に入れて長時間煮たのがおでんだからです。ではどうして、おでんは田楽を由来とする言葉なのでしょう。今回は、言葉と料理の変化について並行しながら、歴史と変遷をからめて紹介しました。


●コラムへのリンク● 日本料理のことば ―おでん
https://www.watobi.jp/word/5658.html(無料記事)

●レシピへのリンク● ※閲覧には会員登録が必要です
Vol.1 おでんの煮汁と具いろいろ
Vol.2 大根と海老丸
Vol.3 ひろうすとロール白菜、薬味(3/5更新予定)


料理写真(上)撮影:東谷幸一さん

今回おでんを作ったのは、前回(テーマ「ぜんざい」)に続き、竹本正勝先生(辻調理師専門学校)です。

こちらは丸鶏と、満面の竹本先生のベストショット

たくさんの食材からうまみが出るのがおでんですが、竹本先生のおでんは後からじんわりうまみがきいてくるような「吸い味」。
だしも食材もひとつひとつ丁寧に処理することで、他にはない複雑な味わいとなりました。

ここから煮詰めていきます。贅沢!


おでんの材料は、今回は大根、里芋、こんにゃく、焼き豆腐、昆布、たこ、牛すじ肉、うずらと椎茸入りのひろうす、さつま揚げ、海老丸、湯葉巻、帆立のロール白菜、春菊を用意しました。それぞれの作り方はWA・TO・BIにて公開していますので、ぜひご覧ください。

助手は、日本料理の森田夢美衣先生が担当しました。
今回の調理シーンの「手」の役は、森田先生がつとめてくれています。

ちなみにこの特徴的な銅鍋は、「京都有次」のもの。
竹本先生曰く、おでんと言えばこの鍋ばかり使ってしまうとのこと。カッコいいですもんね。
先代校長の時代から、辻調で大切に使い続けられてきたそうですよ。

関西弁でいうと、だし汁が「しゅんでる」おでん。
鶏と野菜を使ったほんのり甘みのあるだし汁が、たくさんのおでん種の底味となっていて絶妙です。
日本料理でいうところの炊き合わせ感覚の上品な味を、ぜひ楽しんでください。